あるものでサッと料理が作れる秘訣!管理栄養士が教える8つの方法
「冷蔵庫にあるものでサッと料理できる人になりたい」
一度はこのように悩む方がいるのではないでしょうか。
管理栄養士の資格をもって仕事していると、何でも料理できるように思われがちです。嫌いじゃないので長時間キッチンに立つことは苦じゃなくても、手は抜きたいときもあるし、料理したくないときもあります。
自宅では、魚はさばきません。時間がかかるし非効率です。
仕事柄なんでもそつなく作れる方だと思いますが、日ごろからよくクックパッドさんにお世話になっています。
管理栄養士も万能ではありません。
食事のレパートリー問題は、わたしでも悩みます。
そんな私でも帰宅してからの40分後には、4.5皿完成しています。
当たり前に作っていましたが、毎日の料理記録を同僚や友達に見せると、びっくりされました。
何度もお伝えしますが、なんでもつくれるわけではありません。
なんならわたしが作る料理は名もない料理がほとんどです。
何品もサッと作るには、サッと作ることができるためのハードルを下げておくことが大事なのではないかなと思います。
よって「冷蔵庫にあるものでサッと料理をつくる」には、前準備が必要です。
その前準備の秘訣を8つの方法をお伝え出来たらなと思います。
1. 常備食材をストック 野菜、肉、魚
わたしは共働き夫婦なので、基本的に一週間に一度買い物に出かけるのが精一杯です。
常備食材をストックしておくことで、週末冷蔵庫が空っぽでもあと一日やりくりできます。
要するに、日持ちする食材や冷凍できる食材があるといいということです。
ここでは、野菜、肉、魚別に紹介します。
野菜
▶ 玉ねぎ、じゃがいも、人参、キャベツ、ピーマン、白菜、大根、ブロッコリー、トマト、きのこ類など
根菜類はほとんどが長期保管できるのでストックには最適です。またこれらは、どんな料理にいれても味や風味の邪魔をしにくいのでいいことづくし。
スーパーの見切り品コーナーにありそうなものは傷みが早いものが多いので、長期保管に適していません。
葉野菜であるほうれん草やモロヘイヤ、小松菜。
実野菜であるアスパラガスやオクラきゅうりなどは痛みの速度が速いので、早いうちに処理しましょう。
きのこ類は痛みやすいですが、冷凍保管が容易なので袋のまま冷凍庫へいれてしまいます。
常温保管が適切な食材がありますがわたしの家はアパートなのですべて冷蔵庫へ。わたしのようなズボラさんは細かいことは気にせず全て冷蔵庫へいれましょう。
肉類
▶ 冷凍:全種類ok
もちろん冷凍庫へ入れましょう。ただしポイントは切ってから冷凍庫へ入れてしまうということです。買ってきて→切って→小分けにして冷凍です。
買ってきたトレーのまま凍らせた場合に起こる
解凍してから切って、味をつけてから調理するという手間が省けます。
面倒なことはわたしも嫌いなので、小分けにラップでくるんでそのまま冷凍庫へポイです。ラップで包むとトレーなどの包装分の嵩が減るので、たくさんストックできます。
冷凍庫内で存在さえも忘れられて結果化石化…なんてことを防ぐために、冷凍庫へ入れた日付と何肉かをマスキングテープに書いて貼ると良いかと思います。
マスキングテープは100均のものを愛用しています。
ひき肉も小分けにしますが、ハンバーグにしたいとなると別です。
ハンバーグやピーマンの肉詰めに関しては、解凍してからの作業の時間がかかるので、最後火を通すだけの状態にしておいてから冷凍します。
母の手伝いをしていたころ、半解凍したひき肉に炒めた玉ねぎを捏ねる作業をしていましたが、肉が冷たすぎて悲劇ものでした。
少し話が反れましたが、食中毒対策の目線からでもお肉を処理してから冷凍する方法はおすすめです。
肉魚は他の食材を汚染してしまう可能性のあるものです。いくら包丁やまな板を肉魚専用のものを用いて料理していても、他の食材に汚染される不安はぬぐい取れません。目には見えない分、どの段階で汚染されてしまうかわからないから怖いのが食中毒です。
あらかじめ切ってから冷凍しておいたものを、解凍しておくだけでそのまま料理に使用できるのでまな板や包丁、シンクを汚染することがありません。
魚類
▶ 冷凍:全種類ok
我が家では、魚の骨を毛嫌いする旦那様がいるので業務用スーパーで骨取りの魚を購入します。わたしのおススメは赤魚、カレイ、さば、鮭です。
これらはレパートリーがいろいろと増やせますし、クックパッドさんにもレシピがたくさんあります。
大体ひとパックに5切れ入っているので、凍っているままの状態で封を開けて、そのまま魚をバラバラの状態でポリ袋に入れてそのまま冷凍庫へ。
一切れずつ、必要な分だけ取り出して解凍できるので便利です。
2. 調味料は一通りそろえる
レシピを見て「美味しそう、作ってみよう!」と思っても
常備していない調味料があれば作る気もなくなってしまいませんか。
ある程度の調味料は代替が利くものがありますが、そうでないものもあります。
① 和洋中の万能調味料である和風顆粒だし、中華だし、コンソメ
② 「さしすせそ」の「砂糖、塩、酢、しょうゆ、みそ」
あとは、塩コショウと小麦粉、パン粉、片栗粉あたりがあるといいですね。
もう少し頑張れるなら、みりん、…があるといいかもです。
これだけの調味料があれば、味付けに困ることもなくやりくりできます。
その他の調味料を使うときは、慣れるまで100円均一で売っている小さめのサイズから試して使うことからおススメします。自分で多く使う調味料が分かってきたら、大きめサイズを選ぶようにしましょう。
3. 扱える乾物2種類はストックしておく
切干大根、マカロニ、高野豆腐、お麩、ひじき等使える食材はありますでしょうか。何らかの理由で冷凍庫に食材が見当たらないとき、賞味期限が比較的長い、さっと使える乾物の食材があると大変便利です。
ひとつの乾物から2品以上を調理することは可能です。乾物は栄養がぎゅっとつまっておりますし、水分を含むと少しの量でも簡単に一皿分と翌日のお弁当分ができます。ご自分のお気に入りの乾物を見つけてみるといいかもしれません。
4. 野菜は冷凍しすぎない
これは私だけでしょうか。野菜を冷凍しすぎると管理しきれません。
要はただでさえ冷凍室がパンパンなのに野菜をいれるとどこにあるのか。
在庫はいったいどれだけあるのか。という理由で管理できません。
わたしは生の野菜を冷凍するときは “しめじ” のみです。
冷凍してあるカット野菜は例外です。ちなみに私が愛用している冷凍カット野菜は、カットオクラ・むき枝豆・いんげん・里芋です。あとくし形のカットポテトもそのまま使えるのでお勧めですよ。
5. 足が速いものから考える 自然に品数増える
お伝えした通り、わたしは一週間に一度の買い物ですましています。職場へは夫婦そろって弁当を持参しているので野菜室がいっぱいになるまでカゴにいれます。そしてわたしは小食ですが、わたしの夫はよく食べます。ほんとうによく食べます。
飯は1杯までがいいそうなので、おかずの量が自然に増えるわけです。
わたしの料理の目標は、「冷蔵庫の中で腐らせない」です。
痛みの早い野菜類、豆腐類から料理に使うようにします。そのため買い物後から買い物に行くまで、一週間の献立の変化は同じようなものになってきたりします。
傷みやすいものからさっさと見つけて、卓上に出す。
あれもそろそろやばそう…と思うと、嫌でも品数が増えてくる気がします。
6. インスタントと仲良くなる
ちゃんぽん、マーボー春雨、ビーフン、チンジャオロース等
最近気づいたのですが、わたし中華がすきみたいです。
自分で調味料を組み合わせて作る楽しさもありますが、調味料と麺が一緒に入っているものを使いましょう。魔法のような速さで作ることができます。加えてあれやこれや考えることもなくなります。
もし手を抜いている気がするなら、マーボー春雨に鉄分豊富な小松菜をINするなどの工夫でとっても豪華な一皿ができあがります。
7. レパートリーに悩んだら、食材を変える、味を変える
レシピ通りにつくらなくてもいいんです。
毎回同じ食材、同じ味。悩んできたら、まずは食材をかえてみましょう。
・肉じゃがの鶏肉を豚こま肉に代えてみる。
・じゃがいものきんぴらをさつまいものきんぴらにしてみる
・マーボー豆腐のネギをむき枝豆に代えてみる
・マーボー豆腐の豆腐を高野豆腐にしてみる
あと味を変えてみるのもいいですよ。
例えば、なすのみそ炒めを生姜チューブと醤油で味付けしてみる等
わたしも食材や味を変えたりして冒険して成功したものも失敗したものもあります。
失敗したら、いい勉強になったと次への糧にしましょう。
8. 多少の賞味期限は気にしない
管理栄養士として大きな声で言えませんが、わたしは賞味期限を目安にしか捉えていません。
もちろん、職場ではしっかり守ったうえに開封日から数日で破棄または使い切ります。
自宅でも仕事モードで期日を守ったりしますが、一週間まとめて買うと傷んできたり、賞味期限が思いのほか早かったりするものありますよね。
賞味期限が過ぎて一週間以内で、開封して匂いや状態を確認して大丈夫であればこっそり使います。
使うときは自己責任でお願いします。
以上が、時間がない中でもぱっと料理をつくるコツ8つでした。
まずは準備が大事だということで、作るための準備と心構え。
ひとつでも参考になれば幸いです。
料理作りはいきなり上手にはなりません。
どうしても回数を重ねることが大事です。
毎回同じ味になることないし、美味しく感じないこともあるかもしれません。
それでも何回か作るうちに自分の作りやすい方法や好みの味付けがみつかると楽しくなります。
一日の終わりに食べるごはんを楽しく作ることができますように。
いつもみなさんお疲れ様です。