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長女がトーコーキョヒでして<8>

【専門家との連携】
 いわゆる、不登校に関する専門家には相談したことがありません。
 理由は、長女は”登校拒否”であり、主たる原因が本人に由来していると考えていたためです。
 これについて、親の素人判断でしかないとか、本人のためにならないとか、反論はあろうかと思うのですが。
 あくまでも、私たち親子での受け止め方、考え方として、”行けない”ではなく”行きたくない”からスタートしていること、学校生活そのものが苦手ではない(集団生活・規律ある生活が平気)ことから、相談の必要性を感じませんでした。

 ただ、身体症状(腹痛・吐き気など)が見えてきたので、かかりつけの小児科の診察を受けました。
 長女が4ヶ月からお世話になっている小児科では、子どものこころの悩みについて、熱心に取り組んでらっしゃいます。
 発達障害のお子さんをお持ちの保護者向けペアレントトレーニング講座も早くから開設されていましたし、乳幼児精神保健学会を弘前で開催されたりもしています。

 登校拒否し始めて1年、さほど体調不良を訴えませんでしたが、4年生になると主に腹痛を訴え始めたので、通常受診しました。
 その際に、長女のあまりの表情の暗さ、軽症なのに学校を休んでいる、といったところに主治医が気づいてくださり、本人を待合室に戻し、私に学校に行けてないのかな? と尋ねてくださったのです。
 それをキッカケに、月に1度”子どものこころの相談室”を受診することにしました。
 長女は、学校の何が不安不満なのかを親抜きで話したり、箱庭療法を体験させてもらったりしました。
 最初は自分ではなにも言えない(元々口が重い)長女でしたが、徐々に自分から話し始めることができるようになりました。
 医師との対話の中で、周囲に変えてもらえることはほんの少しだから、自分の受け止め方をちょっと変えてみようということを、理解できたようです。

 親としては、いわゆる”苦登校”と呼ばれるような対応(泣く子を引きずる、先生におしつける)をしていることが、果たして正しいのか、という悩みと苦しみを素直に吐露できて、ずいぶん気持ちが軽くなりました。
 また、子どもの様子から学校に”行きたい”子なので、行かせる努力をしていることは間違いとは言えないのでは? とさりげなく肯定してくださったことで、前向きに同伴登校することができました。
 半年ほどで相談は終了しましたが、なにかあってもきっとまたこの医師には相談できる、と親子ともに安心感を持っています。

道産子の津軽在住2児の母。登校拒否長女との日々雑感と、しあわせに生きる”ちょこぽじ”のススメ。