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長女がトーコーキョヒでして<14>

【彼女の友だち】
 長女には、とても仲の良いお友だちが何人か居ます。
 不思議なことに、ほとんどが”転入生”です。
 彼女自身は転校経験が無いにも関わらず、です。
 しっかり者で面倒見がよくて先生に頼まれて……でもありません。
 どうしてそうなったのかは、謎なのですが。
 ひとつ、とても大事なのは。
 同じ保育園の子が居ないし。
 母のいわゆる”ママ友”だから一緒に出掛けたりする、という子も居ない。
 ご近所さんだから仕方なく、でもない。
 本当に彼女自身が自分で得たお友だち、ということです。

 学校を休んだ時に、そのお友だちが連れだって家に来てくれたことがありました。
 不登校児にとっては賛否両論の”プリント届け”ですね。
 私は大歓迎で、玄関先ではありましたが長女も出てきて、とても賑やかでした。顔色が優れなかった長女も、少しおしゃべりして楽しそうだったのです。
 が。
 翌日も行けなくて、またほぼ同じ顔ぶれで家に来てくれたのに、今度は玄関にも出ませんでした。
 お友だちに謝った後、どうして出なかったのか聞くと。
「どうせ、先生に頼まれて来てるんでしょ」と。
 まぁ、ありがちなことを言いました。
 でもその言葉にも、口調にも、気配にも。
 本気じゃないというか、否定して欲しいキモチを感じてもいました。
 そこで伝えたのは、
・学校を挟んで反対方向に住んでいる子も来てくれている
・ランドセルを置いてから待ち合わせて来てくれている
・ついでに遊べる時間ではない
・かわいいメモお手紙も入ってる
・イヤイヤ来てるわけでは無いと思うけど?
ということ。そして、
・お母さんがお願いして仲良くしてもらってる訳ではない
・先生に無理矢理選ばれた訳でもない
・あなたが頑張って学校に行って、自分から仲良くなったお友だち
ということ。
 その後も何度かその話を繰り返しました。

 色々な壁があって、行けなかったり泣きながら行ったり、そんな学校生活の中でも。
 休み時間に一緒に遊んで、自由帳書いて、授業中にグループで発表して。
 その積み重ねで、お友だちができたことは、彼女の努力以外の何物でもありません。
 そして。
 学校に通うことで、得られたものです。
 6年生になってから、そのお友だちと連れだって。
 放課後遊びに行ったり、さくらまつりや宵宮行ったり。
 プリクラに挑戦したり、クリスマスパーティに呼ばれたり。
 学校以外の時間を共に楽しめている様子を見ていると。
 色々な想いはあっても、同伴登校でも、学校に通うことに意味があったと考えていいのかな、と感じています。

道産子の津軽在住2児の母。登校拒否長女との日々雑感と、しあわせに生きる”ちょこぽじ”のススメ。