ひさびさに恋をした

もうこの先、自分の人生にはきっと起こらないだろうなと思っていた恋というもの

恋とは落ちるものとはよくいったもので、まさかのタイミングで、まさかの人に恋をしてしまった

インスタグラムでリール動画をなんとなくチェックしていたときいくつものリールで流れていた音楽
そして、LDHの誰かがダンスチャレンジをしているのが気になって、この曲最近よく聴くけど好きかも！誰の曲？と思って調べてみたら、まさにその曲こそSEVENだった

ん？BTSのジョングクが歌っていると？
MVを見てみるとそのかっこよさと曲の良さにひきこまれて、検索すればするほどCKのアンバサダーの写真やダンスのかっこよさに目を奪われ、検索する手を止められなかった

でも私がその時想像していたジョングクはBTSで何度か見かけたことのある彼のイメージとはすっかり違っていた

正直いうと、BTSは家族が好きで良く聴いていたので知っていたし、BTSが有名になったdynamite、butter、permission to dance、あとはblueberry eyes、that thatは口ずさむくらいには好きだった

でもK-popにもあまり興味がなかったし、アイドルというものにも興味がなかった

BTSも初め見たときはみんなパステルカラーの同じような衣装を着て、顔も同じように見えてなんかカッコ良さげな人が1人か2人いるなと思うぐらいでＶとグクの区別もつかなかった

それは別に日本とか韓国とかアメリカとか関係なく、年齢層が違うことやアイドルというキラキラした存在の裏にある虚像の部分を知っている今では現実感がなく自分には関係ないものという感じがしていた
というかアイドルに純粋に憧れる時代はとっくに過ぎるぐらい大人になってしまったということだろう

今では見慣れた男性メイクやカラフルな髪の毛の色も、いかにグッズや音楽を購入するかを誘導するような売り方も好きになれなかった理由のひとつかもしれない

だからこそ、賛否両論あるけれどゴリゴリのタトゥーに英語のラブソングを歌うグクがいままで見ていたBTSのジョングクのイメージとはまったく違い、その歌声とダンスのすごさをグループではなく、1人のアーティストとして初めてきちんと見て一目惚れしてしまったのだと思う
きっと彼がキラキラしたさわやかかわいいスタイルで当たり障りのない内容の曲でソロデビューしていたら多分気付きもしなかったと思う

それが8月半ばのことだった、彼が人気のあるアイドルだったおかげで映像や情報は無数にあって、あわせてBTSを知るうちに絶対夢中になることはないと思っていたアイドルにメンバー全員が兵役に行く直前というタイミングであっという間ハマってしまったのだから人生というものはわからない

これを恋と呼んで良いのかわからないけれど、彼に出会ってしまったおかげで、ここ数年いままでやっていた趣味や文章を書いたり、SNSで発信すること、日常でも音楽をきいたり、動画をみたりそんなことですらなんだか興味を持てずにいた私の世界に、彼の曲や言葉を理解したいという想いが湧き上がり、もう一度英語を楽しんで生活に取り入れたいとか韓国語を勉強してみようかとかもっとキレイになりたいとかモノクロだった世界に色が戻ってきたような感覚になった

そしてそれとともに、人を好きになると頭がその人でいっぱいになったり、彼のなんでもない文章や言葉、彼らについて語るARMYの言葉に胸がいっぱいになって涙がでてくるという情緒不安定さがでてきて、あぁこれがいやで恋がしたくなかったんだと思い出した

本当に普段あまり泣かないのに別に泣くような内容でもないのに好きな人のことになると感情が揺さぶられて涙が勝手にでてくるのはなぜなのか、自分でもどの感情、どの琴線に触れて涙がでてくるのか正直理解できない

アルバムGOLDEN（Too Sad to Danceが好き）も発売されて、彼が兵役に行く日も近づいてきている、熱しやすく冷めやすい私は2025年まで気持ちが続いているのだろうかと自分でも自分に自信はないけれど、10年分の見たことのない彼、彼らを見尽くすには2年では足りないかもしれない

残念ながら、手の届くような進展が期待されるような恋ではないけれど、自分の謎の情緒不安定な恋心はこれぐらいの相手に抱くぐらいが平和でちょうど良いのだろうと思う

きっと私にとって恋ってリアルなものじゃなくて、ファンタジーのようなものだから、これが最後の恋になるかもしれないし、また誰かに恋心を抱いたとしても、なんとなくそれは現実感のありすぎる日本人ではない気がする

それでもいつかなにかの偶然で会えることがあれば、こんな気持ちにさせてくれた彼にその時のいちばんの自分の姿で韓国語で感謝の気持ちを伝えたい