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19歳アルバイト1日目。大切なことを学んだ。

現在、某美容クリニック秘書。
前職は大学時代4年間~新卒3年目まで
飲食店経営を中心とする企業で勤めていました。
アルバイト時代から今に至るまでの自分の心が震えた経験を綴ります。


誕生日は、自分の周りの人に感謝する日。

そうこの出来事が起きるまで、私は、誕生日はおめでとうと言われることが当たり前だと思っていた。

19歳で出会ったアルバイト先

私がまだ19歳の頃の話。

無事入りたかった会社のダイニングの店舗で働けるようになり、アルバイト初日にこの出来事は起きた。

※アルバイトの話はこちら

会社自体、【幸せを実感できるお手伝い】という経営理念のもと、ブランドが様々あり、それぞれの店舗にブランドコンセプトがある。


私が働くことになったのは

海賊船をイメージしたまるでディズニーランドのようなエンターテイメントレストラン。


海賊の宴をコンセプトとし

【美味しかったし楽しかった】

大切な仲間と肉汁たっぷりの丸々一本のチキンをかぶりつき、一斤のパンを豪快にちぎって肉汁に浸し、それを漬け込みハイボールで流し込む。

ここにきたら元気になれる、ついつい食べ過ぎて飲み過ぎてしまう。非日常空間を演出するそんな場所だった。


初日の研修では、会社の理念、価値観や考え方を教わったあとに実際に働けることにワクワクしたのを覚えている。その時はただ高揚感と緊張感でいっぱいだった。

今振り返ってその時を言葉で表すと、自分の情熱を注げるそんな場所だなという感じ。

(その時の気持ちは今でも忘れられない、そして、新卒として入社したのちに今度は自分が、新店舗の立ち上げトレーナーとして、理念や価値観を新しいアルバイトスタッフに伝えて行く仕事を担うようになる)

実際の営業で自分自身が感じたこと

そんな理念研修が終わり、実際の営業の雰囲気を見ることになった。

お店がオープンしお客様が来た瞬間に、スタッフ達の目つきが変わる。

席に着く瞬間に、お客様が少し恥ずかしくなるくらいに揃った掛け声でお出迎え。

お店のコンセプトを説明し、ドリンクを頼めば、豪快な乾杯コールが飛ぶ。

そんな陽気で、明るく楽しい空気感に、恥ずかしがっていたお客様も、お店の空気感やペースに夢中になり会話が弾み、お酒や料理が進み、みるみるうちに楽しくなっているのがわかる。

(今になって思うと、このお客様の普段外れないスイッチが外れて楽しんでいる姿が最高に好きだったんだなぁと思う)


...だいぶ話が逸れちゃったけど。


その日はご予約時点でで、バースデープレートが入っていた。

お客様のお食事が終盤になってきた頃

「花、せっかくだから今からプレートを出すから後ろからついて一緒にお客様に出しに行ってきな!」と当時の店長に声を掛けていただいた。

私自身も、プレートを色々な飲食店で頼んだこともあったしおめでとうございます〜✨と言って出すのかなと思っていた。

提供する、お客様はどうやらご家族でのご来店のようだった。

音楽が変わり、お誕生日プレートを出して場が盛り上がった後、

スタッフの方から出た言葉は

「○○さんお誕生日おめでとうございます。生まれてきてくださったこと、そして産んでくださったご家族に向けて、今日は、おめでとうではなくありがとうの言葉をこの場にいるみんなで伝えたいたいと思います。生まれてきてくれて、ありがとう!」

その言葉を聞いた瞬間私は胸が熱くなるのを感じた。

お客様の顔を見ると、おめでとうではなくありがとうの言葉に驚いた後、とても幸せそうで、嬉しそうで瞳はうるうるしていた。


お客様のバックグラウンド(背景)を汲み取る

お祝いしたご家族もお祝いされた主役の方も、幸せそうで温かい空気が店内にあふれている。

え?産んでくれてありがとう?生まれてきてくれてありがとう?これを家族にいうって反則じゃないですか???涙なしではいられないよね”!?!!?心の底からそう思った。(今もそのシーンを思い返して興奮している)

…でも正直、これは私は私目線で見ているから表現や、言葉は大げさかもしれない。

そのスタッフの方もいつものようにお祝い事をやったのかもしれない。

けど、それでも私にとってアルバイト初日にこの出来事があったことで、

このお客様は、誰ときたんだろう?どうしてきたんだろう?どんな気分なんだろう?どんなことを楽しみにしているんだろう?

という来店動機(前職ではバックグラウンド(背景)と言っていた)を考えて仕事をしようと思えるようになった。

そうやってお客様のことを考えて志事をすることが、自分の基準となった。

もちろん失敗もしたし力不足で追いつかない瞬間もあったけど自分の根底にお客様のバックグラウンドを汲み取ることの大切さを身をもって実感した。

意味価値を教えてくれた振り返り

勤務の最後に、店長との振り返りがあった。

そこで、私はその日に感じた想いを伝えた。


その時店長は教えてくれた。

「誕生日はその人をお祝いする日でもあるけど、誕生日の人が産んでくれたご両親や支えてくれた人たちに感謝する日でもあるんだよ」

私は冒頭にもある通り、誕生日の人が主役で与えてもらうことが当たり前だと思ってた。その時の言葉を聞いて、自分は生まれてきて今まで沢山の人に支えられて生きてきたんだなと感じたし、何より両親に感謝しようと思えた。

もちろん最初は恥ずかしかったけど、、、その時から自分が誕生日の時に親に感謝を伝えるようになった。

伝えたら、伝えて良かったという景色が目の前にはあった。

気持ちをきちんと言葉にして伝える大切さを知った。

改めて、伝えると恥ずかしいし、緊張するけど言って良かったって思える。本当に。

アルバイト1日目で、親への感謝・そして営業での心得という大きな大きな学びを体験することになった。

だからこそ、自分がスタッフとして

その少し恥ずかしい気持ちや自分一人じゃ伝えられないことなどをサポートして、お客様が幸せを感じられるお手伝いをすることが、私にできることだなと思った。(もちろん飲食店としての基本の業務をこなした上でのプラスアルファの行動として)

だって、あのお客様は誕生日プレートがただ出てきたよりも

先輩スタッフが提供した時の言葉を聞いて本当に嬉しそうに幸せそうな顔をしていたから。

それが理念である幸せを実感できるお手伝いなんだなと理念を感じる1日だった。

そもそも、ここでアルバイトをしていなければこんな感情にならなかったかもしれないし、気づけなかったこと。

言いたいことが多分色々炸裂してるけど、、、、

今でも鮮明に覚えているバイト初日の出来事でした。


p.s そのプレートを提供した先輩スタッフはとっても柔軟剤のいい匂いがして、しかもそんな素敵な仕事ぶり場面を見てとっても格好いいなぁと思っていたんだけど・・その数日後その柔軟剤の香りは、お客様に最初にお出しするおしぼりの匂いで、その人から香ってくる匂いではないことに気づきました。終わり。


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