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IQの低さと記憶力の良さ

発達障害と診断を受けた時、IQが低いことも知らされて驚いた。学生時代に勉強ができなかったという記憶はない。むしろ成績は上位の方だったので、IQの低さについては考えたことがなかった。


私は記憶力が良い。これはASDの特性のようだ。この記憶力の良さがいい方に働き、勉強はわりとできていた。人間関係で悩むことは多かったけど、勉強ができなくて困ったというのはあまりなかったように思う。


思考力の弱さが露呈して、困難が生じるようになったのは社会人になってから。基礎はできるけど、応用ができない。会社に入ってからマニュアルやシステムの使い方を覚えるのは人一倍早いし、仕事に必要な資格も難なく取れた。でも物事の本質を理解する能力がないので、臨機応変な対応が全くできない。マニュアル通りにしか対応できずコミュニケーションにも難ありの困った人となった。


年齢を重ねてからフラッシュバックに悩むようになったが、これは記憶力が良いことのデメリットであると知って納得した。幼少期の記憶も昨日のことのように蘇ってくる時、よく覚えているなと自分でも驚くことがある。楽しい記憶が蘇ればいいのに、思い出すのはなぜか嫌な過去ばかりで困ってしまう。


私は思考力の弱さと記憶力の良さという凹凸と、未だにうまく付き合えて
おらず、困惑してばかりだ。





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