見出し画像

本多忠勝のはなし

ー平八郎殿を演じた男たち編ー

歴史好きあるあるだが、歴史ものの映画やドラマがある場合、どの武将をどの俳優が演じるかが、かなり気になる。

キャスティングが発表され、好きな俳優だけど、「この武将のイメージじゃないんだよなぁ…」と思うこともしばしば。
しかし、見事その役を演じきられると「この俳優さん、この役でひと皮むけたな!」などと、偉そうなことを言って、もっと好きになるのが常である。

今回は、ドラマ・映画・ゲームで平八郎殿を演じた数々の俳優・声優の中から、私(はんぺん)をうならせた人々を

「はんぺんカップ・本多平八郎忠勝部門優秀賞」として紹介したい。

1.俳優部門:藤岡弘、

2016年に放送されたNHKの大河ドラマ「真田丸」で平八郎殿を演じたのは、
探検とコーヒーでおなじみ男の中の男、藤岡弘、さん。

武闘派でガッシリしていらっしゃるが、すべてを包み込むような笑顔。
この人には敵わないと思わせる雰囲気や、好きなものに対するこだわり。
現代に生きる平八郎殿と言って良いほど、私のイメージとぴったりだった。

もちろん、演技も素晴らしかった。
私のイチ押し場面は、平八郎殿の娘婿である真田信之(大泉洋)が、実父・真田昌幸(草刈正雄)と実弟・真田信繁(堺雅人)の助命を、家康様(内野聖陽)に嘆願する場面である。

信之の義父として平八郎殿が、今まで仁義を貫き通した主君である家康様に向かって、自らの命を懸けてまで、二人の助命を嘆願するのだ。

その時の藤岡弘、さんの気迫と言ったら、もう、ほんと涙もの。
平八郎殿の忠義・人道・信念・覚悟…すべてが詰まったシーンだった。

そしてもう一場面、平八郎殿の晩年を描いたシーン。
生涯57度の戦で傷一つ負わなかった平八郎殿だが、庭で遊ぶ孫のために、縁側で竹とんぼ(だったと思う)を作っていた。
その時に使用していた小刀で指を切ってしまう。

そこで、なにかを悟ったように指を見つめる平八郎殿。
この時の藤岡弘、さんの悲しいようで全てを受け入れたような表情が秀逸。

歴史上でもこの話は有名で、小刀で指を切ったとき平八郎殿は
「私の命ももう長くない。」とこぼしたとのこと。
そしてその数日後にこの世を去るのである。

それを知っていて、藤岡弘、さんの演技を見ると、グッと来るのである。
甲冑姿で蜻蛉切を振り回す姿も、平八郎殿そのもの。
私の中でのベスト・オブ・平八郎殿である。

2.声優部門:大塚明夫

言わずと知れた大御所声優・大塚明夫さんはゲーム「戦国無双」シリーズで、平八郎殿の声を演じている。

大塚明夫さんの名前だけではピンと来ない人も
ワンピースの黒ひげ、ブラックジャック、メタルギアソリッドのスネーク、
といえばわかるのではないだろうか。

大塚明夫さんの魅力と言えば、なんといってもその渋さ。
戦国最強の武士と言われた平八郎殿にピッタリの御声である。

オススメのセリフは、敵武将を撃破したときに言う
「敵将、我が、念珠の記憶に留めん」
である。

3.アーティスト部門:正子公也

歴史や武将を題材にしたアート作品も多くある。
その中で、正子公也氏の作品集「IAPONIA」の平八郎殿は超絶カッコイイ。

真っ白な雪の中で、静かに佇む黒い甲冑姿の平八郎殿。
白と黒の対比が渋い。

平八郎殿の姿はもちろん、色使い、背景、構図、すべてパーフェクト。
描く武将のことをリサーチして、一枚の絵に入れ込む、それこそアート。

他にも有名武将を描いておられるので、歴史好きは是非一度見ていただきたい作品集である。

4.おまけ:ゲームのキャラクターとしての平八郎殿

戦国無双シリーズは、筋骨隆々で猛将感が強い。
蜻蛉切はどでかく、鹿角の兜や甲冑がゴールドで派手になっているものの、
雄然たる御姿と言えよう。

しかし、戦国BASARAよ、もうガン〇ムではないか。
とにかくでかくて、カクカクしていて人ならざるマシーン感が強い。
蜻蛉切もドリルみたいな造形になっている。あと目が赤い。

悪いとは言わんが、ちょっと面白さが勝ってしまう。

5.まとめ

ドラマや映画では、演じているとはいえ、その時代の「生きている平八郎殿」を見ることができる。
ゲームは様々な姿になっているが、平八郎殿とファンタジーな世界を駆け抜けることができる。

平八郎殿を求めて、映像・ゲーム・書籍・旅行……楽しみ方は無限だ。

私が平八郎殿について語りたかったことをすべて語ることができた。
スッキリしたところで、本多忠勝のはなしは一旦終わりとする。

次はなにを語ろうかな…
今まで人には熱く語らなかったけど、ぶちまけたいことがたくさんある。

いいなと思ったら応援しよう!