「褒めてください」と言うのは悪いこと?
悪くないよね?と言いたい記事です。
新入社員研修をやっている会社から来たメルマガにこんな話が載っていた。要約するとこんな感じ。
研修を終え、本配属になってしばらくした新人と面談をすると、その新人から「私は褒められて伸びるタイプなので、褒めてください」と言われた。そのセリフに社長である私は絶句した。こんな風に受け身じゃいけない。主体性をもって自分事として仕事をするべきだ。
いわんとすることはわかる。研修で「『〇〇してください』とばかり言うな」と教えていたのなら、力が抜けるようなセリフだろう。
だが、思うのだ。
褒めてもらうために(そしてそれは仕事で成果を出すためである)、「褒めてください」と自分から言うことは、悪いことではないのではないか。
というより、これこそまさに主体性の発揮ではないのか。
マネジメント側にとって都合のいい行動だけを「主体性」という耳障りのいいオブラートで包み、新人の本当の主体性には見て見ぬ振りをしているのではないか?そう思ってしまった。
その新入社員は、メルマガでは信じられない言動をするイマドキの若者として描かれていたが、私はメルマガを読んで「優秀そう」と感じた。
根拠その① 自分のモチベーション源を理解している
自分がどんなときにモチベーションが上がって、どんなときに下がるのかはしばらく働いてみないとわからないものだ。だがこの人は新入社員でありながら、自分のモチベーションの源泉を自覚している。大体の人は褒められればうれしいものだとは思うが、それがモチベーションにつながると言い切れるのはなかなかすごいのでは。
根拠その② 自分からアピールをしている
社内でのアピールは会社員にとって重要である。会社で評価してもらうためには、実績も大事だが、自分の存在感をアピールすることも欠かせない。自分のことをわかってもらうために積極的に働きかけているのは認めたい。
なぜここまで「褒めてください」という新人を擁護するのかというと、私自身がそういうタイプだからである。ぶっちゃけると保身のための記事である。
さすがに上司や社長に言うほどの豪胆さはないが。
「褒めてください」は言ったことあったっけな〜と思いながらメールボックスをあさったら、
案の定やっていた。
メールではなくチャットのログであったが、やっておった。こうやって後から冷静に見るとまあまあ恥ずかしい。
察してくれないことを恨みながら仕事をするのではなく、認めてほしいならそれを主張すべきだと思うのだ。少なくとも私はそう思いながら仕事をしている。だから「認めてください」とこれからもアピールするし、そういう人を認めてあげたい。
という言い訳で記事をしめたい。
(どみの)