「自信がないからできない」は本当か?
”自信がないからできない”、”自己肯定感を高めれば人生がうまくいく”、それって本当でしょうか?
たくさんのビジネス書を読み、自己肯定感を上げまくって、自信に満ちて最高の選択肢を取ったはずなのになぜか続かなかい、という方はいませんか?
新しく何か始めたものの、なぜか途中でやる気も自信もポッキリ折れてしまう…
今回はそんな人のための記事です。
取った選択肢の正しさは未来の自分が決める
結局のところ、自分の取った選択肢の正しさを決めるのは未来の自分です。
ですから、未来の自分がこの選択肢を取ってよかったと思えるぐらいまでやり切れるかどうかは、どの選択肢を取るのかと同じくらい大切なことです。
今回のテーマはずばり「自信」。
やり切れる人と途中で折れてしまう人には持っている自信の”種類”に違いがある、という話をします。
正しい自信を持っている人は、取った選択肢を最後までやり切ることができるというわけです。
それでは参りましょう。
やってることが楽しいと思えることをやっているか?
まず軽く自信以前の問題について押さえておきます。
そもそも、今しているのは行為として好きなこと、前に説明した”やり続けてしまえること”と一致していますか?
やっていること自体から楽しみを得られるかは重要です。義務感や惰性でやっていることであれば、壁に立ち向かい続けることはむずかしくなります。
たとえば、漫画家に憧れているものの、実際描き始めてみるとそんなに楽しくもないし、チャレンジングでもないぞというのであれば一本のストーリーを仕上げるのさえ厳しいかもしれません。
こういう場合、よくよく分析してみると、実はマンガを評論することやマンガを収集することの方がやり続けてしまえることだったりするのです。
憧れでやり始めたものの、実際には好きなことでもなければ挑戦したいことでもなかったというのでは、なかなか続きません。
もし似たような状況なら、まずは”やり続けてしまえること”をしっかり特定したほうがいいでしょう。やり続けてしまえることの見つけ方については、こちらを参考にしてください。
一発でうまくいく自分に期待していないか?
さて、今回の本題に入っていきます。自分のやり切る能力に自信がないという方に質問します。
”一発でうまくいく自分”に期待していませんか?
やりきれない人、途中で折れてしまう人は、無意識に一発でうまくやれる自分に期待していることが多いのです。
というと、「まさか一発でやれるなんて思ってるわけないじゃないですか」と思ったかもしれません。
しかし、具体的な話で見てみると印象が変わるかと思います。
僕は今年からドラムを始めたのですが、練習を始める直前までは”イケてるドラマー”のイメージが頭の中にあったんですね。YouTubeで「叩いてみた」といった動画も観て気分も上がっています。「ドラム、かっこいいい!」と。
ところがやってみると信じられないくらいイメージとかけ離れた現実に直面するんですね。あれ?手と足が一緒に出ちゃうぞ、動きがガッチガチだぞ、みたいな感じです。
こういう時に、「あぁ、やっぱり自分にはこういう音楽のセンスはないんだ」と落ち込んでしまうというのはけっこうよくある話ではないでしょうか?
この、”もちろん一発でプロみたいにやれるとは思わなかったけど、自分ならもう少しやれると思ってた”という誤った見積もりが挫折の元です。
”イメージではもっとうまくやれてるはずの自分”とポンコツな現状の自分とのGAPにへこむ、これが一発でうまくいくことに期待しているということなのです。
やり切れる人であれば、そのGAPにへこまず、失敗をあまり気にせず挑戦し続けることができます。
続かない人とはいったいなにが違うのでしょうか?
やり切れる人はなにに期待しているのか?
やり切れる人は、新しいチャレンジなんてうまくいかない方がデフォルトだと知っています。つまり一発でうまくやる自分には期待していません。
しかし、代わりにうまくいくまで挑戦し続ける自分に期待しています。
僕のドラム練習に対する認識ですが、たぶん最初の数ヶ月は一曲をまともに叩き切ることもできないし、挫折しまくるだろうとも思っています。とはいえ、結局それらも含めて自分なら楽しめるに違いないと信じているのです。
これが、うまくいくまで挑戦し続ける自分への期待です。
やり切れる人の自信と折れてしまう人の自信の違い
自信とは自分にどれだけ期待ができるかというものですが、自分の”なにに”期待するかで2種類に分類できます。
ちゃんと名前も付いていて、それぞれ、自己肯定感と自己効力感と言います。
自己肯定感というのは、自分の今のポジションに対する自信です。途中で挫折してしまう人はこれが無駄に高い状態にあります。さっきの話で言うと、ちょっとやったらできるようになるであろうという高すぎるポジションに自分を置いているわけです。だからGAPにへこんでしまうと。
一方、自己効力感というのは、まだ実現していないものを実現させる自分の能力に対する自信です。結局楽しみながらやり切るであろう自分への期待が高いわけです。
やり切れる人になるには、自己肯定感はほどほどに自己効力感を高めることが必要となります。
今の自分ならきっとうまくやれるはずという自信の持ち方はやめ、うまくいかないことも含めて私ならきっと楽しんでやれるはずという自信を高めましょう。
自己効力感を高めるには?
では、自己効力感はどうすれば高められるのでしょうか?
過去になぞの自信で何かをやりきった経験を思い出すことが有効です。過去になぞの自信で何かをやりきった経験は、確実に、誰にでもあります。
みなさん、赤ちゃんの頃ってなんの根拠も実績もないのにいろいろやり切れるまでやり続けてましたよね?
「俺ちゃんと生まれる自信ないわ」とか、「私寝返りなんて一生かかっても無理」、なんて思わなかったんじゃないでしょうか。
大人になるにつれて「自信がないからできない」と言うようになってはいませんか?
大丈夫、あなたにも100%赤ちゃんだった時期があったんですから。
赤ちゃんの頃を思い出す以外だと、前回描いていただいた自己分析シートで分析した勝ちパターンの状態も自己効力感を高めるヒントになるでしょう。
みなさんが自己効力感を高め、やり切れる人になれることを願っています。
それではまた!
ざっくりまとめ
途中で挫折してしまう人は、一発でうまくいく自分に期待しており、自己肯定感がやたらと高い。一方、やり切れる人はまだ実現していないものを実現させる自分の能力に対する高い自信(自己効力感)を持っている。
ライター紹介
このnoteは、浜岡範光さんが口頭で語った内容を大学生ライターのりょーやが編集し書き起こししてお届けしていきます。
浜岡さんのお伝えしたいことがみなさんにしっかり伝わるよう頑張ります!
僕自身のnoteではかなりラフに自分の考え事や創作を発信しておりますのでよければそちらもぜひ。
読者のみなさんからの質問等にはもちろん浜岡さんがお答えします。