2024年ドラフト考察(主なドラフト候補)
今年もドラフト候補の情報や、球団の補強ポイントについてまとめていこうと思います。
まずは現時点での注目のドラフト候補10人をピックアップしてみました。
主なドラフト候補
全球団1位指名候補のショート・宗山
まず真っ先に名前が挙がるのは 宗山 塁(遊撃手・明治大) だ。
大学1年から明治大の正ショートを任されてきた実力は本物で、守備はドラフトNo.1どころかプロも含めてNo.1争いできるレベルになっている。
打撃・走塁も良く非の打ちどころがない。
広島の苑田スカウト統括部長が「彼を獲得できた球団は、この先10年ショートは安泰」と言い切るほどの実力だ。
ショートのレギュラーが定着していない球団はもちろんのこと、レギュラーがいる球団でさえ欲しがるほどの逸材で、既にドラフト1位指名は確実視されている。
球威・キレ・制球、完成度の高い金丸
野手のトップが宗山なら、投手のトップは 金丸 夢斗(左投手・関西大) だ。
最速154kmの直球はノビも力強さもあり、プロでもなかなかこの球威は出せない。
変化球もスライダー・カットボール・カーブ・フォーク・チェンジアップなど多彩で、どれもゾーン内で勝負できる制球力もあるため、完成度が非常に高い投球になっている。
2024年3月に行われた侍ジャパン強化試合では、2回を投げて無安打4奪三振無失点の完璧な投球を披露して大舞台での強さも見せつけた。
未来のエース投手が欲しい球団なら、宗山ではなく金丸を1位指名するところも出てくるだろう。
最速157kmの剛腕・中村優斗
2024年3月に行われた侍ジャパン強化試合で最速157kmを出し、一躍注目を集めたのが 中村 優斗(右投手・愛知工業大) だ。
平均球速も高く、150km台を安定して出すことができるため球威でドンドン押し込める。
変化球は複数球種あるが、中でもスカウトの評価が高いのがスライダーで、三振を獲れるキレがある。
使える変化球をもっと増やしていけば、緩急でも勝負できるようになり、伸びしろも豊かな投手といえる。
ミート力がある右の長距離砲・西川
大学No.1スラッガーとして注目を集めているのが、西川 史礁(外野手・青山学院大) だ。
2年時まではそこまで実績が無かったが、3年春の東都リーグでは打率.364 3本塁打 10打点 OPS1.005 の成績を出し、一躍ドラフト1位候補へ名乗りを挙げた。
その後は大学野球選手権や、侍ジャパンの強化試合でも結果を残し大舞台での強さも証明している。
守備面も評価が高く、外野では主にレフトを守るが守備範囲が広い。
また高校時代は遊撃手で内野の経験もあり、スカウトの中には「二塁や三塁も守れると思う」と内野手として見ている球団もある。
右のスラッガーが欲しい球団は単独1位指名で狙うところもありそうだ。
俊足・強肩・巧打のセンター・渡部
走攻守いずれも高いレベルで評価されてるのが 渡部 聖弥(外野手・大阪商業大)だ。
1年春からリーグ戦でスタメン入りし、打率.351(リーグ2位)の活躍でベストナインを受賞。
3年秋までに4度のベストナインを受賞し、2年春には首位打者のタイトルも獲得した。
リーグ戦に止まらず、大学野球選手権や神宮大会でも結果を残し、全国大会での平均打率は4割を超える。
打撃以外では大学通算10盗塁を決める足や、俊足を活かした守備力で1年からセンターを任されるなど、まさに三拍子揃った選手だ。
外野のレギュラーが欲しい球団なら上位指名で狙ってくるだろう。
大学11発の強打の三塁手・佐々木泰
強打のサードとして注目を集めているのが 佐々木 泰(三塁手・青山学院大) だ。
1年春から青山学院の中軸を任されるスラッガーで、いきなりリーグ戦で4本の本塁打を放ち、ベストナインを受賞した。
その後も本塁打数を増やし、3年秋までに通算11本に増やしている。
守備は大学では一貫してサードを守ってきていて、肩が強く安定している。
やや粗さはありながらも、本塁打を量産できるパワーは魅力で、サードのスラッガーが欲しい球団は狙ってきそうだ。
最速151kmの高校生長身右腕・今朝丸
高校生投手の中で注目を集めているのが、長身で球速もある今朝丸 裕喜(右投手・報徳学園) だ。
188cmの長身から投げ下ろす角度のある投球は球威がある上、制球も安定している。
バランスの良い安定したフォームは完成度が高く「前田健太を彷彿とさせる」とスカウトのコメントもある。
課題としては身体の線が細いことだが、そこは逆に伸びしろとも考えられるし、未来のエースとして高校生投手を育てたい球団には合ってそうだ。
腕の振り良い小柄な社会人左腕・荘司
社会人投手で注目を集めているのは、小柄だが奪三振能力が高い 荘司 宏太(左投手・セガサミー) だ。
身長172cmとプロでは小柄だが、オーバースローで腕の振りが良く小柄さを感じさせない威圧感のある投球ができている。
直球は最速148kmだが球威があり、チェンジアップやカーブなどの変化球が有効で奪三振を量産する。
左のリリーフが欲しい球団なら上位で狙ってくることも十分あり得る。
身体能力高い強打の高校遊撃手・石塚
高校生ショートの中でも存在感を示しているのが右の強打者・石塚 裕惺(遊撃手・花咲徳栄) だ。
1年秋からチームの4番を任されており、昨年時点で高校通算20本を放ち、スラッガーとして順調に育ってきている。
一番の魅力は本塁打だが、ショートとしても強肩で盗塁を稼げる足もあって身体能力が高い。
大舞台の経験は少ないが、あるスカウトから「欠点が無い」と言われるほど完成度が高く、ドラフト候補として注目を集めている。
今年のドラフトで一番注目を集めているショートは宗山になってしまうが、右のスラッガーとしても期待できる石塚も上位で指名される可能性は十分ある。
天性のフィジカル外野手・モイセエフ
両親ともロシア人で天性のフィジカルを持っている外野手、モイセエフ・ニキータ(外野手・豊川)
1年秋から3番・センターで起用され続けてきていて、打力・肩・走力など持ち前のフィジカルを活かしたプレーが魅力だ。
今のところは持ち前のフィジカルに注目が集まっているが、ここに技術・精神力も備わればプロで大成できる器になるだろう。
フィジカルを活かしつつも、育成がしっかりできる球団に進めれば、とても楽しみな選手になれる。
まとめ
今年のドラフト候補を見ると、現時点では大学生に上位指名候補が多い。
宗山を筆頭に投手・内野手・外野手など揃っていて、この中の大半が上位指名されるのではないだろうか。
しかし高校生も面白い選手が多く、ここから夏にかけて更に注目が集まれば、指名候補も増えてくるだろう。
社会人はやや手薄感があるが、都市対抗など主要な大会で出てくる可能性もある。
これからどのようなドラフト候補が出てくるか、注目していきたい。
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