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パワハラと難聴、そして転職―私が職場を変える決意をした理由

Yさんからの執拗なお説教が続いて約1年が経過した頃、私は体調の変化を感じ始めていました。ある日、友人と食事をしていると、彼の話す声が不思議と聞き取りにくくなっていることに気づきました。耳の中に水が入ったような違和感があり、さらにめまいも加わっていました。友人から「すぐに病院に行った方がいい」と勧められ、翌日耳鼻科を受診しました。
診断結果は「低音障害型感音難聴」。初めて聞く病名に戸惑いました。これまで風邪くらいしか引いたことのなかった私にとって、それはとても衝撃的な出来事でした。耳鼻科の先生に「何かストレスや悩みがある?」と聞かれ、私はこれまで抱えてきた職場での苦しみを話してみました。すると先生は、「それはひどいね。パワハラというより、いじめのようだね」と同情してくださいました。そして、「しっかり治療しないと耳は元に戻らない。最低でも1週間、仕事を休んでストレス源を排除することが必要」と言われました。

治療の日々とYさんの介入

診断後、私は点滴治療を開始しました。しかし治療開始からわずか2日目、信じられない出来事が起こります。なんとYさんが私の病室に現れたのです。点滴を受けている私を見て、彼はこう言い放ちました。
「他のスタッフは働いているのに、君は何をしているんだ?」
その言葉を聞いた瞬間、私は動悸が激しくなり、気持ち悪さと悲しさが込み上げてきました。横で何か話しているようでしたが、その内容はほとんど耳に入りませんでした。治療中ですら、私は安心して休むことができないんだと痛感しました。
結局、難聴は完全には治らず、今でも疲れがたまると耳の調子が悪くなります。ただ、日常生活には支障がない程度には回復しました。しかし、この難聴の発症をきっかけに、私の人生は大きく動き始めたのです。

思わぬ助言と転職の決意

治療中の休職理由を職場に報告した際、たまたま近くにいた別部署のAさんに話しかけられました。Aさんは以前、同じように難聴を発症して休職した部下を持っていた経験があるそうで、「しっかり休ませないと耳は治らない。ストレスが大きいのではないか」と、私の課長に進言してくれました。
その言葉に課長も心配してくれたようですが、私の抱えていた問題――つまりYさんからの扱い――については知らなかったのだと思います。それでも、私はもうこの職
場では働き続けられないと感じ、転職を決意しました。

秘密裏に進めた転職活動

職場に内緒で、休日を利用して就職活動を始めました。最初は不安でしたが、自分が本当に働きたいと思える会社を見つけることができたとき、未来への希望が湧きました。新しい職場での挑戦が、今の私に必要だと確信したのです。
そして、ついに課長に退職の意向を伝えることにしました。しかし、それが新たな戦いの始まりとなりました。退職を申し出た瞬間から、これまでにないほどの攻撃が私に降りかかってきたのです。
次回は、転職までの戦いと、その過程で私が感じたこと、そして新しい職場でのスタートについてお話ししたいと思います。


次回は、転職までの戦いと、その過程で私が感じたこと、そして新しい職場でのスタートについてお話ししたいと思います。
最後まで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。こうして私の経験を共有することで、同じような悩みを抱えている方に少しでも力や希望をお届けできればと思っています。これからも自分らしく歩んでいきたいと考えていますので、引き続きお付き合いいただけると嬉しいです。


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