じいちゃん2「魔法使い」
こんにちは。
濱脇宏太です。
まだまだ続く、うちのじいちゃんの話。
ある日、じいちゃんばあちゃんのお好み焼き屋の掃除に行った日のこと。
お好み焼き屋では、お好み焼(ぶた、いか、たこ等)、そば焼き、モダン焼き、サイダーだけではなく、その当時は、ソフトクリーム(バニラ、チョコ、ミックス)もやっていました。
だから、掃除は、鉄板、トイレ、冷凍庫、ソフトクリーム機、壁などあらゆるところを掃除する必要があり、本当に大変でした。
でも、じいちゃん、ばあちゃんの職場のお手伝いをさせてもらえて、嬉しくもありました。
大変だった掃除が終了し、私は、疲れ果て、椅子に座り、足をぷらぷらさせてくつろいでいました。
その時、じいちゃんが、鍋を目の前に置いてくれました。
まばたきをし、目を閉じ、目を開けたら、鍋があり、そっと、スプーンを渡されました。
ん?と思い、背の低かった私が、立って覗き込むと、鍋の中身は、なんと、、ソフトクリームでした!!
そうです、じいちゃんが、掃除を頑張ったご褒美に、サプライズで、ソフトクリームを凍らして、前日から用意していてくれたのです。
まだ小さかった私には、明らかに、食べきれないソフトクリームの量!
不意打ちすぎて、驚きすぎて、感動しすぎて、私には、じいちゃんが、その時、魔法使いのように思えました。
おそらく、私はその時、目をキラキラさせ、じいちゃんとソフトクリームを何回か交互に見て、喜んだのを覚えています。満面の笑みだったと思います。
こんな風に人を喜ばせられる大人になりたいという思いは、濱脇少年の心に深く刻まれ、今でもその生き方を実践したいなと思っています。
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「一生の終わりに残るものは、我々が集めたものではなく、我々が与えたものである」
ジュエラール・シャンドリー