2021しょうが栽培履歴
◇栽培面積
0.5アール
移住農家仲間のMさんの畑の隅っこをお借りしました。
◇品種
大生姜(中国産・株式会社永豊フーズより手配)
永豊フーズさんは、鹿児島県徳之島で大規模にしょうがの生産をされています。
徳之島は気候条件も近いので、種生姜の手配から植付まで、いろいろアドバイスもいただきました^^
※種生姜の保存について
到着時はビニール袋の中でしっかり湿っていました。
3週間ほど保存する必要があったので、風通しの良い日陰で新聞紙の上に広げてしばらく表面を乾燥させてから、乾いた新聞紙に改めて包んで、段ボール箱に入れておきました。
植付の際に確認すると、表面がかびることもなく、いい感じに発芽が始まっていましたよ!
◇元肥
2020/3/17
・牛ふん完熟堆肥 酵素発酵 30L入り2袋(有限会社畠久保牧場)
・バイオ・リン 15kg入り2袋(沖縄県立宮古総業実業高校)
◇播種
2021/4/10
種しょうが18kg
→植付の直前にオーソサイド水和剤80・250g塊茎粉衣。
【殺菌剤】オーソサイド水和剤80
■有効成分:キャプタン・・・80.0%
■毒性:普通物
■作用機構分類:FRAC M04(M)[キャプタン]
■適用内容:しょうが
根茎腐敗病 塊茎重量の2% 塊茎粉衣 植付前 1回
★Point
・M:多作用点接触活性
・世界で広く長く使用されている総合殺菌剤
日本では発売以来60年間にわたり、汎用性の高い基幹剤として使用され続けています。
・果樹、野菜、花き類を始めとした多くの作物の広範囲の病害に安定した予防効果を示します。
・生育期散布のほか、種子消毒、幼苗期の土壌灌注などにより、腐敗病や苗立枯病などの土壌病害にも優れた効果を発揮します。
・有効成分のキャプタンは、病原菌の多作用点を阻害するため薬剤耐性が発達するリスクが低く、耐性菌対策としても有効です。
(引用・参考:GREEN JAPANホームページ)
★使用感など
昨シーズンも台風後に根茎腐敗病が発生し、収穫を早める事態になりましたので、今年は植え付け時から対策!「塊茎粉衣」というとなんだか難しいですが、要は揚げ物する前の、最初の小麦粉をまぶすイメージです。
◇農薬・追肥
同じ農薬の使用回数は「@0」の形で記載(使用回数制限のない薬剤は記載しません)
※今回はワンコがいるおうちの畑をお借りしているため、なるべく化学肥料を使わず、かつ、特に農薬の成分に気を付けて使用することにしました^^結果、有機栽培農産物にも使用できるものが多くなっておりますが、あくまでも慣行栽培ですので、ご認識をお願いします。
・5/14 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)
【殺虫剤】兼商デルフィン顆粒水和剤(BT水和剤)
■有効成分:バチルス チューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素(BT) ・・・10.0%(力価として 1000 B.m.y 単位/mg)
■毒性:普通物
■作用機構分類:IRAC 11A[バチルス チューリンゲンシス生菌と殺虫タンパク質生産物]
■適用内容:野菜類
オオタバコガ、ハスモンヨトウ、ウリノメイガ、アオムシ、コナガ、シロイチモジヨトウ 1000倍 散布 収穫前日まで 使用回数/時期制限なし
★Point
・害虫への効果の発現がはやく、散布後すぐに食害を抑制。
・農薬使用回数にカウントされません(日本農林規格(JAS)の有機農産物栽培においても使用できる)。
・天敵類や蜂に影響がなく、害虫の異常増殖(リサージェンス)の心配がない。
(引用・参考:アグロ カネショウ株式会社ホームページ)
★使用感など
チョウやガの幼虫にすごく効く下剤のような感じで、お腹を壊してそれ以上食べられなくなるという感じでしょうか。ちょっと整腸剤のような臭いがします。値段が少し高めですが、安心して使用できて効果が高いので、信頼しています。
【特殊展着剤】アプローチBI
■有効成分:ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル・・・50.0%
■毒性:普通物
■適用内容:殺虫剤、殺菌剤
野菜類 5〜10ml/10L 添加
★Point
・植物表面をぬらす力に加え、植物中に薬剤をしみこます力を備えた機能性展着剤(アジュバント)。薬剤をしみこます事により(1)薬剤の効果向上(2)残効性の長期化(散布回数の軽減)などの効果があります。
・植物の表面のワックスを溶かさないので、展着剤そのものの薬害がない。
(引用・参考:GREEN JAPANホームページ)
★補足・使用感など
・薬剤の浸透性が高まっても、残留性が高まることはないようです。
※アミスター20フロアブルやシグナムWDGなど、ストロビルリン系の浸透性の強い薬剤と混ぜると薬害が出る恐れがあるので、使用しないように気をつけています。
・製薬メーカーの方曰く、「ヘタクソでもちゃんと防除できる」。作物全体にムラなく丁寧に散布しなければ十分な効果が得られない薬剤でも、この展着剤を添加すれば勝手に隅々まで広がってくれるよーということらしいです(個人の意見ですが…)
・5/14 スラゴ 300g 株元散布+くみあい大粒硫安(日本製鉄株式会社) 200g 株元散布
【殺虫剤】スラゴ(燐酸第二鉄粒剤)
■有効成分:燐酸第二鉄水和物・・・0.98%(鉄として0.28%)
■毒性:普通物
■作用機構分類:IRAC UN[燐酸第二鉄]
■適用内容:ナメクジ類、カタツムリ類、アフリカマイマイ、ヒメリンゴマイマイが加害する農作物等
アフリカマイマイ 3~5g/m² 発生あるいは加害を受けた場所又は株元に配置 発生時
★Point
・作用機構分類IRAC UN:作用機構が不明あるいは不明確な剤
・ナメクジ・カタツムリ類に対して特異的に食毒効果を発揮し、ナメクジ・カタツムリの被害がある全ての農作物に収穫直前まで使用可能
・特別栽培農産物においても使用回数をカウントされない農薬です。
・水分の吸収、乾燥を繰り返しても効果、形状にほとんど変化はなく、高い耐雨性があります。
・環境に優しい
有効成分である燐酸第二鉄は天然に広く存在する無機化合物です。犬、猫、家畜などがそばに来る場所でも使用できます。燐酸第二鉄製剤は、米国、EUでも有機栽培適合薬剤と認められており、広く世界で使用されています。
・IPM(総合的病害虫管理)に適しています。
(引用・参考:GREEN JAPANホームページ)
★補足・使用感など
こちらの畑、雑木林のそばで、カタツムリとアフリカマイマイがすごくてですね…発芽したそばから食べられてしまうので、今回安全性の高いカタツムリ駆除剤を調べて、使ってみました。
ほかのカタツムリ駆除剤より全然臭くないし、散布しやすいし、雨が降っても溶けにくい!効果も、まずまずだと思います^^
・5/26 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)/スラゴ 300g 株元散布
・6/12 スラゴ 300g 株元散布
・6/13 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)+くみあい液肥2号(琉球肥料株式会社) 500倍 散布
・6/17 糖蜜入りマルイ有機(マルイファーム株式会社) 3kg 株元散布
・6/27 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)/スラゴ 300g 株元散布
・7/6 スラゴ 300g 株元散布
・7/18 コサイド3000 2000倍 散布(展着剤アビオンE 1000倍 添加)+カルエキス(トキタ種苗株式会社) 1000倍 散布
【殺菌剤】コサイド3000(銅水和剤)
■有効成分 :水酸化第二銅・・・46.1%(銅30.0%)
■毒性:普通物
■作用機構分類:FRAC M1(多)[水酸化第二銅]
■適用内容:野菜類
褐斑細菌病,黒腐病,軟腐病,斑点細菌病
2000倍 散布 使用回数/時期制限なし
★Point
・作用機構:多作用点接触活性 無機化合物 M1銅
・粒子を細かくし、体積あたりの銅イオンの溶出効率を改善したことで少ない量の有効成分からでも十分な殺菌効果を発揮する。
そのため、土壌への銅の蓄積を最小限に抑え、持続的な農業をサポート。
・日本農林規格(JAS)の有機農産物栽培においても使用することができる。
(引用・参考:GREEN JAPANホームページ)
★補足
台風前の病気予防散布です!
【展着剤】アビオンE(燐酸第二鉄粒剤)
■有効成分:パラフィン・・・24% 乳化剤及び水等・・・76%
■毒性:普通物
■適用内容:殺菌剤、殺虫剤
野菜類 10~20ml/散布量10L(500~1000倍) 添加
★Point
・パラフィンを主成分とした展着剤です。
・パラフィンの特性と独自の乳化技術を活かし、安定した付着性と優れた耐雨性を有しています。
・適期防除が可能で、混用する農薬(殺菌剤や殺虫剤)の効果を十分に引き出す事が出来ます。
・特別栽培などにも有用であり、またパラフィンは安全な成分として認められているため、有機農産物の日本農林規格(有機JAS)に適合した展着剤です。
(引用・参考:アビオン株式会社ホームページ)
★補足・使用感など
こちらも農薬メーカーの方に勧められました。展着剤としての機能だけでなく、台風や強風の際に、作物表面をコーティングして、病気の感染を防ぐ効果があるとのこと。しょうがは特に風に弱いので、今回台風の前に使用してみました(結果、いつも通りボロボロではありましたが、病気の感染はありませんでした~)。
・7/25 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)+くみあい2号液肥 400倍 散布
・7/25 スラゴ 300g 株元散布
・7/30 糖蜜入りマルイ有機 3kg 株元散布
・8/5 スラゴ 300g 株元散布
・8/5 コサイド3000 2000倍 散布(展着剤アビオンE 1000倍 添加)+ボロンセブン(全国農業協同組合連合会) 1000倍 散布
・8/8 くみあい液肥2号 500倍 散布
・8/15 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)
・8/15 スラゴ 300g 株元散布
・8/23 コサイド3000 2000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)+くみあい液肥2号 500倍 散布
・8/23 スラゴ 300g 株元散布
・8/25 糖蜜入りマルイ有機 3kg 株元散布
・8/27 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)
・8/30 スラゴ 300g 株元散布
・9/7 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)
・9/10 コサイド3000 2000倍 散布(展着剤アビオンE 1000倍 添加)・スラゴ 300g 株元散布
・9/17 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)+くみあい液肥2号 500倍 散布・スラゴ 300g 株元散布
・9/27 デルフィン顆粒水溶剤 1000倍 散布(展着剤アプローチBI 2000倍 添加)+くみあい液肥2号 500倍 散布・スラゴ 300g 株元散布
◇収穫
11月頃から開始予定
(最終更新:2021/9/28)