共通テスト対策【地理B】
出題予想 共通テスト「地理B」
予想①「科学」的な分析力(数字・地学)を問われる
「数字は雄弁に語る」地理とはある意味、数字を見ることである。グラフ・統計表などの数字は全て、通時的・共時的に変化していく度合いを数値化したもの。図・グラフ・統計表など様々な資料が用いられ、それらから情報を把握・活用して思考する「地理的リテラシー」を本質的に問う設問の比率は高いだろう。
いわば、地理は「科学」であり、さまざまな地理現象の発生メカニズムを論理的に理解・把握して、因子と要素がどういう因果関係を持ちどのような結果を出しているのか、本質的な地理的思考力が問われる。
予想②「人文地理」的な観点を意識する:自然環境と人間の営み
地理という科目は、「自然地理・人文地理・地誌」の3つからなるものである。なぜなら、地理学の最大目標は、「自然環境」と「人間の営み」がどのように関係し、人間の暮らす地域や場所が人々とってどのような意味をもっているかを明らかにすることであるからだ。
自然環境、資源と産業、人口・都市などの範囲を総合的かつ横断的に見直して、世界的な課題としては「民族紛争の現状」から、日本に関しては、日本人が歴史的にも関心が強い「防災の歴史」まで、そこで暮らす人々の目線、つまり「人文地理」的な観点の設問が多くなる。
予想③「地誌」から「系統地理」への視点で読む
共通テストの出題範囲として、大問で考えると、5問中3問が「系統地理」1問が「地誌」であり、地誌の範囲の対策時間を十分に割けていない受験生も多い。しかし、系統地理の問題は、必ずどこかしらの国や地域を実例として扱っており、そこで暮らす人々の多様性は系統地理の範囲から生じたものである。
例えば、地誌として捉える「コンゴ民主共和国」の国土は大半が熱帯である、それはなぜか?系統地理の観点において考えれば、赤道直下に位置する国であり、赤道低圧帯の影響を受けるため、と理解できる。
このように「地誌を通じて系統地理を考える」逆転の発想で捉えることにより、地誌・系統地理の両範囲の地理的論理力・思考力が身に付くので、ぜひこの直前期にこそやってほしい。
いま、やるべき対策は?
「地域調査」この範囲を苦手とする生徒が最も多い。そこで、直前期の今やるべき対策をまとめておく。
対策① 地図記号
地域調査の問題はまず「地図を読み取る問題」なので、地図記号が読めないとだめ。教科書にのっているものでいいので、まず全て覚えよう。
対策② 横断的な復習
地域調査の設問内容は「世界の自然環境と自然災害」「都市・村落と生活文化」「資源と産業」「現代世界の課題」の全てを、様々な事柄を横断して設問が作られている。無理に新しい問題に向かうよりは、これまでやった演習の中で「曖昧+間違えた問題箇所」を2〜3周ほど回して「説明できるレベル」の理解に高めることが重要。
・資料集の活用(詳細な地理現象)
教科書で取り上げられた地理現象が生ずるメカニズムを論理的に理解・把握する。地理資料集には、 非常に詳しくかつ丁寧に豊富な事例を取り上げ、 さまざまな地理現象について記述説明がされている。 それゆえ、教科書で把握した理解すべき地理現象については、地理資料集を活用して論理的・具体的に理解することが、結局は知識の定着につながる。
2024年度に狙われる分野の予測・対策
アフリカ
・植民地支配をしてきたヨーロッパ諸国が、アフリカにどのような影響を与えてきたのかに着目する。
・エジプトやナイジェリア、ケニア、南アフリカなど、主要国としての地位を築いている国を重点的に学習しておく。
・アフリカは他地域と比較すると、経済発展が遅れている国々が多いので、各国がどのような産業で成り立っているのかを理解する必要がある(モノカルチャー経済)
・どのような農産物や鉱産資源が生産されているかに注目する。(アフリカで限定的・集中的に生産されている農産物や産出されない鉱産資源が多いため)
・アフリカは独特な地形や自然が多いため、地図帳を随時使い、どの辺りにどのような地形・自然が分布しているのかを確認し、細かい点をつく問題に対応する。
平均点の推移(過去3年間)
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