
悲しむのはいつでもいいよ。
大切な人が旅立った。
すごく悲しいはずなのに、なんだかぼんやりしてしまう。
あれれ、僕は、あの人のことを大切にしていなかったのかな?
思い出そうと思っても、思い出せない。
あの温もりも、匂いも、優しさも、思い出せない。
思い出せないことが、苦しい。
ーAさんから、そんな大切なことをシェアしてもらった。

悲しい時に、私たちは自分のココロを守る。
今は受け止めきれないと判断すると、ちゃんと守るモードに入るのだ。
そうすると、悲しみはぼんやりと形を失う。
私たちが、悲しみすぎておかしくなってしまわないように。
「僕は、自分を薄情なことだと思ってしまう。」
とAさんは心配するけど。
悲しみは、ちゃんと後からやってくるのだ。私たちの様子を見ながら。

今だったら、ゆっくり悲しめるかな?
今だったら、受け止めることができるかな?
その時に、悲しむこと、思いを馳せることをしても遅くはない。
私たちは、私たちが思うよりも、守られている。
私たちによって、守られている。
マガジン「対話のカケラ」
クライエントさんとの対話を切り取って集めています。
私の大切な宝物。
相談室バオバブはこちら