部分と全体から診る整体 ~背骨編~
0.全体論の可能性
前回の記事で還元論と全体論について書きました。
部分と全体から診る整体 ~呼吸編~
https://note.com/hamada5644/n/n19aa8dda981b
部分ではなく全体の中で問題点を見つけてアプローチをしていくことで根治療法に繋がります。
僕がこの考えに出会ったのは理学療法士1年目の夏でした。
病院のリハビリで最も多いのは疾患別リハビリです。
それぞれの病気に対して決まった評価法とアプローチがあります。
たくさんのエビデンス(医学的根拠)に基づいているので、8割程度の方には十分な結果を出せると思います。
ただどうしても対応できない問題を目の当たりした時、還元論による疾患別リハビリの限界を感じました。
そんな時に大きな可能性を持つのが全体論による考え方とアプローチでした。
1.背骨から診る整体
今回は背骨をテーマに全体論を考えていきます。
人体における背骨の役割は本当にたくさんあります。
僕の考える背骨は人体における柱です。
家のような建築物でも柱は非常に重要な役割を持っています。
人体でも同じくらい重要です。
この背骨がしっかりすることで重力に負けない姿勢を保つことができるし、
歩行などのダイナミックな動きを表現できます。
そのため背骨の使い方が悪い人は、
歩き方にも出てくるし、歩くだけで体に負担がかかる人もいます。
そして、重要な役割の一つが衝撃緩衝作用(ショックアブソーバー)です。
この役割が背骨にとって本当に大切な役割になんです。
2.衝撃緩衝作用とは?
では、衝撃緩衝作用について説明をしていきます。
まず初めに要約しておくと、
カラダに加わったストレス(負担)を和らげる
役目のことです。
これを語る上で最も大切なのが、
① R = N二乗+1
② 作用・反作用の法則
になります。
① R = N二乗+1
「こんな公式と整体になんの関係があるのかな?」って思いますよね?
僕も初めは思いましたけど、背骨を語る上では外せないことなんです。
この公式を解説すると、
■ R ・・・ 衝撃緩衝力
■ N ・・・ 背骨の弯曲
になります。
つまり、背骨の弯曲レベルで衝撃緩衝力が変化します。
■ 弯曲レベル1 ・・・ 緩衝力2
■ 弯曲レベル2 ・・・ 緩衝力5
■ 弯曲レベル3 ・・・ 緩衝力10
という感じです。
つまり円背(背中が大きく曲がった姿勢)では、通常の背骨を持った方と比べて、
約5倍の衝撃緩衝力の違いが生まれます。
② 作用・反作用の法則
この法則は昔に物理の授業で聞いたことがあると思います。
要約すると「力が加わった時に、逆向きの力が加わる」という法則です。
これを人体で表現すると、
■ 筋の収縮
■ 関節を動かす
■ 歩行(重力と加速度が加わる)
などで反作用力が人体に加わることになります。
この反作用力を背骨の衝撃緩衝力が打ち消したり、
他の動きの原動力として転換することで人体にダメージを与えずに済みます。
3.衝撃緩衝力から考える整体
人体にとって重要な背骨の衝撃緩衝力ですが、
実際に皆さんの症状とどのように関わっていくのでしょうか?
もし反作用力を上手に打ち消したり転換できなかった場合、
人体にはダメージが生じます。
具体的には、
■ 関節や筋肉の痛み
■ 筋肉の緊張・張り・コリ
などに繋がります。
「こういったトラブルを常に抱える原因がカラダにあった場合、みなさんならどうしますか?」
脳は常にカラダを監視している
私たちの脳は常にカラダの状態をモニタリング(監視)しています。
「背骨の弯曲が少ないな~」
「ちょっと骨盤の開きがあるな~」
「背骨の歪みがあるな~」
などの状態は、関節・筋肉・皮膚から脳にフィードバックされ続けています。
そんな状態で反作用力によるダメージが予測されるので、
カラダに対して事前に対策を打ちます。
それが、
「作用力を下げて、反作用力を小さくする」
です。
つまり、
■ 筋の収縮を弱める
■ 関節の動く範囲を限定する
■ 歩き方を変える
ことで対策します。
結果的に痛みやコリ・張りを抱えながら、
筋力低下・関節制限・歩行の乱れなどを引き起こします。
つまり背骨の歪み・弯曲を整えることは非常に重要なアプローチの一つになるんです。
4.まとめ
背骨の歪みは一般的な整体院で指摘されることも多く、一般職の皆さんにも浸透しているトラブルの一つです。
ただ、その歪みが何を表し、何のトラブルの元になるのかを知る人はあまりいません。
このような考え方を知ることで、今お悩みの症状の原因かもしれないと思った方はぜひ一度ご相談ください。
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