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手法(切り絵)

切り絵も、糸を使う今のスタイルもアートとしての評価は難しいでしょうね(私の肌感覚)

とはいえ、これに関しては悲観しているわけではない。

そもそも私の作品の力不足もあるので自作品で評価を変えていく道は険しい自覚もある(頑張るけど)

そして、私自身手法で評価されたい願望はほぼ無い。
作品、で頑張りたい。
そこに手法の評価が付随されれば良いなと思っています。

ただ、これらの手法を使う以上はそれなりに気にしてはいるので、切り絵も刺繍も認知度も評価も低いなぁ、とはとても思う(私の肌感覚)

まずは切り絵についていえば人数なのかな、と。

わかりやすいところでいうと、切り絵で現代アートのギャラリーで扱ってもらっている作家さんが少ない。

このことからもわかるのは、多様性がないなと思う。痛烈に思う。
線画との境界線ギリギリの切り絵が圧倒的に多い。
他にも切り絵を浮かせて影も演出するタイプ(私も過去やりました)、セロファンや色紙をあてて色彩豊かにされている方もいらっしゃるけれど、切り絵の表現パターンとして少なすぎる。

どうしてそうなるのか私なりに考えると、初期の頃の私がそうだったので思い当たるのが、切り絵にするための絵を描いているからなのかな?と。

これではいかに細かな仕事かのアピール手段にとどまってしまう。なのでカルチャーの域にとどまってしまうのでしょう。

なぜそうなるのか、その要因の一つがSNS上に沢山いらっしゃる切り絵作家さんのグループみたいな、単一手法の輪だけで制作しがちな環境なのでは??と。

私は切り絵作家さんとの繋がりはほぼありません。
私が切り絵作家さんとほぼ繋がりがないのは、単純に手法よりも作られたものに興味をもてたときに作家さん本人にも興味が湧くからであって、敢えて避けているわけではない。

唯一お会いしてお話したことがあるのは尾関幹人さんです。

この方の作品には切り絵である意味があるのでとても学ぶことも多い方でした。

instagramを見ていると、海外の作家さんにも面白い作品を作っている方に時々出会う。
そういった私の目を引く作品の共通点は、その手法である意味があるということ。
そうなれば作品は強くなるし、切り絵云々(超絶技巧)ではなく確立する。
そこから初めて評価にも繋がるのだと思う。思いたい。
そんな切り絵作家さんが増えれば現代アートのギャラリーで活躍される方が増えて、切り絵での表現も活性化されるのでしょう。

ここまで書いてるけれど、一枚紙の切り絵や影演出やらの方法を否定するつもりは無いです。それはそれで良いのです。
ただ、同じ表現ということから似たような絵(作品)が増えていることも考えた方が良いと思うのです。

ちなみに私はというと。

モチーフへの捉え方において線にまで情報量を絞ってしてしまうことが必要であったこと。だからこそ線そのものである切り絵の手法が合っていたので切り絵をしております。
※前記事にもそこらへん書いてます。

別に私を参考にする必要も、この記事から学べれることも無かろうけれど、手法への見直しをしてみるのは作り続ける上では良いと思うのです。

刺繍については次回。

写真は2022年、国立工芸館での「ジャンルレス工芸展」に出した作品です。
私にとって初めての公立機関での出品でした。



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