糖尿病の知恵袋(医療者向け)
勉強会に参加して聞いたこと、自分で学んだことをメモとしてまとめ、自分の日々の業務に生かしています。
ご活用下さい。
(出典元は分かるところのみ記載しています。)
【1】疫学
・糖尿病患者の20%は、認知症を合併している。
・2019年3月現在、糖尿病患者の平均寿命は、健常者より10年短い。(10年前から変わっていない)
【2】糖尿病患者の死因
1位 悪性新生物(①肺 ②肝臓 ③膵臓)
2位 感染症
3位 血管障害(①脳血管 ②虚血心 ③腎臓)
【3】低血糖についての考え方
・2008年以前、血糖値を下げられるだけ下げよう!
しかし、死亡例が多く報告された。
⇒2008年以降、低血糖を生じさせない治療へ。
低血糖を起こさず、血糖値が低いのが良い。
・HbA1cと低血糖の頻度
①経口血糖降下薬
60歳未満;起きにくい。
60歳以上;HbA1c7%以下の人起こしやすい。
②インスリン
重症低血糖になる方は、一定数いる。
・重症低血糖を起こす患者
死亡リスク2倍
心血管リスク2倍
【4】認知症の既往のある患者の考え方
・重症血糖症⇒認知症リスク上がる。
2回/年⇒1.8倍
3回/年⇒2倍
※重症低血糖症を起こすと認知症になりやすいのか、
認知症の既往があるから重症低血糖症をおこすのかは
難しいところである。
・過去5年間の平均血糖値と認知症のリスク
Bs160がとても良い。(推定HbA1c7.2%)
※計算式 推定HbA1c=(平均血糖値+46.7)÷28.7
【5】転倒・骨折・フレイルのある患者の考え方
・HbA1c7%以下 転倒リスク上がる。
HbA1c8%以上 寝たきりリスク上がる。
⇒つまり、高すぎても低すぎてもダメ。
【6】血糖値以外に気をつけるべき指標
・心血管イベント危険因子
①LDL-C
②HDL-C
③HbA1c
④Bs
⇒コレステロールもチェックが必要!
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