「冷蔵庫を抱きしめて」を読んで
なぜ今?
この本を買ったのは高校一年生の時だと思う。だから4年前か。せっかく買ったのに、ほかの本を読むことがあってもこの本には一切手を付けることがなかった。
なぜこんなにも読まなかったのか。原因は積読グセのせいだろう。常に未読の本が10~20冊ほどストックされている。本屋や古本屋、ネットでいいなと思った本は迷わずに購入しているせいだ。
そしてついに4年の月日を経て、この本を開いたというわけだ。
開くまで知らなかったことだが、この「冷蔵庫を抱きしめて」は短編小説集だった。「冷蔵庫を抱きしめて」という一冊の物語だと思っていたから、目次に8つの作品名が書かれてあったときにびっくりしてしまった。
作品の感想
著者の萩原浩さんの本は何度か読んだことがあった。非常に読みやすい文章を書かれる方だという認識はやはりそのままだった。短編なのに起承転結がはっきりと描かれていた。読み始めて1ページで吸い込まれるように読んでしまう。
8つの作品にはそれぞれ主人公がいて、全員何かしらの悩みを抱えていた。現代社会によくあるような悩みで、内容の理解が容易だった。主人公の悩みは作品後半には解決される。そして続きが読みたくなったところで終わってしまう。
なので、続きではなくても、次の作品を読んでしまう。
昨日のつぶやきの真相
昨日、つぶやいた言葉は、この本から得た言葉で、正確には、
人を束縛するのは、自分に自信がないからだ。浮気を疑うのは、自分がほかの女のことばかり考えているからだ。
という言葉だった。この言葉が自分の今までもやもやしていたことをすべて吹き飛ばしてくれた。
人を束縛する人は自分に自信がない。確かに、自信満々で人を束縛しているような人はいない。韓国ドラマで、妻が夫の携帯を見ようとして修羅場になっていた。その妻はほかにも、夫の女性関係にも不満を持っていた。夫はそんな妻に飽き飽きして、離婚した。
束縛は絶対にいい結果は生まない。どちらかがしんどくなって破綻してしまう。
浮気を疑う人は自分がほかの異性のことを考えているから。信頼関係の間では無条件に信じることができるはずだ。それができないということは自分がそのような目で異性のことを見て、考えている。自分の経験と照らし合わせて考えると納得できた。
束縛するのはめんどくさい。されるのもいや。浮気を疑う暇があれば少しでも信じてあげたい。こんな風に考えるような人間だから、このように行動する人のことがなかなかわからなかった。
この文章に出会えて、謎が解決してすっきりした。これからもこのような行動はしないと思うが、無意識のうちにしてしまっていることに気が付いたら、自分に自信がなくなっているのだと思いたい。
今回読んだ本はこちらです!
萩原浩「冷蔵庫を抱きしめて」
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