こんな日本に誰がした?
パリ五輪体操女子の宮田選手が19歳にもかかわらず飲酒・喫煙をしていたと内部通報されて出場を“辞退”した。「辞退」というタテマエだが、実態としては「降ろされた」のである。
なんという苛烈な判断だろうか。
マスコミでもネットでも賛否両論が噴出している。「ルールはルール」「自覚が欠如」。ゴモットモ、反論しようもない正論である。
しかし、彼女は人を殺めたわけでははない。麻薬を摂取したのでもない。飲酒喫煙の頻度・程度は知らないが、19歳の「たかが酒とたばこ」である。みんな大学に入ったらそれくらい黙認されてきたでしょ?その程度のことで五輪という大舞台をつかんだ19歳の夢をはく奪する権利をどこの誰が持ち合わせているのだろう。
競技ごとの違いがあるのにも納得感がない。飲酒が発覚したスケートボード4選手は「厳重注意」などだったという。歴史が長い団体ほど上の頭が固くてうるさい、ってことか。
最近は見かけない気がするが、かつては野球部の喫煙や暴力行為で「甲子園への出場辞退」というニュースも頻発した。不祥事を起こした本人だけ処罰すればいいだけなのにどうしてチーム全体がそのような“罰”を受けるのか、まったく理解できなかった。父も「そんな連帯責任を負わされて、本人はもうグレるしかないだろう。これが教育なのか」と憤慨していたものだ。
元都知事の猪瀬直樹氏が憤慨しながらつづっている。「規則尽くめの杓子定規が日本をダメにしてきたのだ。こんな些細なことで19歳の夢を潰すつもりか!」
まったくその通り。あまりにも情けない日本の姿に涙が出てくるぞ。
(24/7/20)