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meel
「いつ面白くなるの?」
当代随一の売れっ子作家といえば東野圭吾さんではないだろうか。その東野さんの新作が「架空犯」だ。
ストーリー展開、文章のまっすぐさ、背後にある事情の切なさ、どれもエンタメとして一級の出来栄えだった。「白鳥とコウモリ」と同じ刑事が出てくるのでシリーズ2作目ということになるのだろう。しかし事件は全く別モノだし、幸いなことに?刑事のキャラがあまり立っていないので、こちらから読んでもまったく問題がない。
あまりの出来栄えにカミさんに「絶対に面白いから読んでみて!」とおすすめした。
しかし。
「読み始めたけど、どこから面白くなるの?」「え?もうアタマから読み始めたら止まらないだろ?」「いや、普通に殺人事件が起きただけだから」というやりとりになった。うーむ。
カミさんについては、義母が「この人は若い頃は本ばっかり読んでいて」と言っていたし、そこそこ本好きのはず。それでもこんな感想が上がるようではちょっと感覚が違うんだな、と。
(25/1/22)