「処理水」と「汚染水」をゴチャゴチャに認識してるでしょ?
また政治家の失言騒動である。
野村農水相が、海洋放出について中国との政治問題化している福島第一原発の「処理水」について、「汚染水」と表現した。
野村農水相「汚染水」と発言 謝罪・撤回、辞任は否定:時事ドットコム (jiji.com)
いまさらながら。
日本は「海洋放出されるのは処理済みのものであり、科学的にも問題はない」という立場から「処理水」と表現し、マスコミもこれを踏襲している。他方、中国は官民あげて「汚染水」として海産物の輸入を前面ストップしたほか、いやがらせ電話や大使館への投石なども発生している。大問題なのである。それなのに、海産物の輸出を扱う“当事者”の大臣が「汚染水」と発言してしまうことは、中国の主張を認めること。これはとんでもないトホホである。
「言い間違えだ」と釈明して撤回したようだが、つまり「処理水」と「汚染水」をゴチャゴチャといっしょくたに理解しているという意識の低さの証左ではないか。
野村某なる政治家のことは全く存じ上げないが、騒動で映像を拝見する限りかなりのヨボヨボぶりとお見受けした。「あーあ、またも順送りで閣僚ポストをもらった爺さんなのか」と思ってしまった。農水相に失言や問題大臣が多いのも偶然ではないのではないか。
野党はさっそく「更迭すべきだ」「首相の任命責任だ」と騒いでいるようで、こちらも「ひとつのミスを見つけると、まるで鬼の首を獲ったかのような騒ぎっぷりだな」とうんざりする。
代えるべきは、おじいちゃん農水相の首ではなく、日本の政治システムなのではないか?
(23/9/1)