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石破新総裁の「刷新感」

 9候補が“乱立”した自民党の総裁選は石破茂さんが制した。第1回投票では高市さんが党員票・議員票とも上回っていただけに、決選投票での鮮やかな逆転劇にうちの職場でも軽いどよめきが起きた。

 第1回投票結果を見た際にはてっきり「憲政史上初の女性宰相の誕生か」と思った。高市さんもそう思ったのだろう、決選投票前の5分間スピーチは「まるで受諾演説のような高揚感を丸出しだったねえ」という感想を漏らした同僚もいたほど。

 別の職場同僚(51歳のおじさん)は「石破かー。全く刷新感がねえな」とちょっとがっかりしていたが、実は私の感想はちょっと違う。

 石破さん、確かに外見はこれ以上ないおっさん風貌である。しゃべり方も、モソモソに聞こえてしまって、清新なイメージとは違う。

 しかし自民党の中にあって安倍氏などの主流派に苦言を呈してきた姿、そして防衛相時代に見せたリーダーシップ、おたくが漏れ出てしまうプライベート、どれも私は好ましく見てきていた。けさのフジテレビでも立憲民主党の新代表・野田さんとさっそくプチ党首討論になっていたが、石破氏の冷静な語り口は好感が持てるものだった。

 番組は冒頭で視聴者に「石破新総裁で自民党は変わると思うか」とdボタンによる投票を呼びかけ、「変わると思う」が51%になっていた。そりゃあトップが交代したのだから「変わる」に違いない。なんともざっくりした設問だったわけが、やはり刷新感はしっかり出ているようだ。

 さて、石破新首相(あさって任命予定)は早々に解散総選挙に打って出るようだ。裏金問題で補選が連戦連敗だった自民党、新総裁誕生でどうなるか。ま、野党のテイタラクを見ていると、政権を失うほど大敗することはないんだろうな、と予想している。
(24/9/29)

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