キンモクセイは芳香剤の香り⁈
秋は確実に近づいている
けさのジョギングの際に近所の小学校の植え込みでキンモクセイの香りを味わうことができた。子どもの頃はキンモクセイはあちらこちらにたくさん植えてあって、秋はもっと濃厚な香りに満ちていたように思う。
そんな記憶を持つ私でも、とっさに脳内ではトイレの芳香剤と混同してしまうようになっている。それだけ芳香剤の香りの再現性が素晴らしいということだが、もしかするといまの子どもたちは「芳香剤が先にあって、花はたまたまそれに似ているだけ」なんて思っているのかもしれない。
シャレにならない“逆転”の発想
思い出したのは、武器の操作をビデオゲームのジョイスティックに似せて設計しているという話である。
かなり古いが、たとえばこんな記事があった。
若い兵士たちは圧倒的にジョイスティックの操作に慣れているということだが、そもそも元来はゲームが戦争をマネていたのだからなんとも皮肉なものだ。確かに遠隔地からこれを操作するだけならば、兵士は戦争とゲームの区別がつかないだろう。
戦争へ駆り出されること、そこで敵国の兵士を殺害すること。自分にはもちろんそんな経験はないが、その“手触り”を想像するだけでまさに「身の毛がよだつ」。それをお手軽なビデオゲームと違わないように感じるようにさせる、そんな世界は本当に怖ろしい。
芳香剤の香りをキンモクセイに似せるくらいなら可愛いものなのだが。
(21/9/11)