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ダルマという縁起物の先行きは

 きのうは甲子園で行われたセ・リーグCS1stステージをテレビ観戦した。推しの横浜DeNAベイスターズは自慢の打線が爆発して快勝。7年ぶりのファイナルステージ進出を目撃できたのが嬉しい。

 ふと思い出した。

 そういえば子供の頃に見ていた甲子園の高校野球では「達摩」という審判の方がいて、試合で見かけるたびに「ダルマさんとはおもしろい名前だなあ」と思っていた。ググってみると2016年に79歳で逝去されていた。いまはネット検索でなんでもわかるのだなあ。

 さらに連想は続く。

 あすは総選挙の公示だが、そういえば最近は当選した候補の選挙事務所でダルマに目玉を描くという光景を見ていないことに気づいた。近年になって「目を描くことで“完成”とするのは、目の不自由な方への配慮が足りないのでは」という議論があったので、その影響なのだろうか。もしかすると、テレビ局がダルマの目入れを放送しないという配慮をしているだけで(テレビ局出身の私には明確に「映像を使用すべからず」という指示が明文化されていた記憶はないが、こうした“配慮”は現場の雰囲気がなんとなく伝播することも多い)、選挙事務所ではこうした儀式はまだ残っているのか。

 ダルマといえばまず思いつくのが高崎である。

 組合のHPは「年間約90万個のだるまを出荷し、その数は全国の張り子だるまの大多数を占めています」としていて、「そりゃ、高崎以外ではそんなに造っていないだろうな」とも思う。
 
 選挙以外で、例えば一般企業でもダルマを飾っているところはどれくらいあるのだろう?もしかしてダルマ=縁起物という“常識”は関東特有のもので、それ以外の地域ではそれほど一般的でもないのか。選挙事務所の“目入れ”をテレビが放映しない=一般的な認知度が下がる=習慣が廃れてゆく、ということになっていくのかもしれない。

 そのあたりの実態と将来への危機感を高崎の業界関係者にホンネで語っていただきたいなあ。
(24/10/14)

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