【小1の壁】学童期の子どもと向き合う心構えに役立った本6選【乗り越え方】

こんにちは!はるぽんです。

前回のnoteでは、息子が小1に上がってどうだったかをサックリまとめる予定が、2万字を超える呪いのような文章になってしまいました。

あれはあれで自分の備忘録にもなり、リアルに溢れたnoteになったと思っていますが、いかんせん長くて読みづらい。一体、どれだけの方があんな長ったらしいnoteを読めるというのか!自己満足にも程があるだろう!

・・・ということで、改めて小1の壁を乗り越えた?乗り越え中?な私がこれまでを振り返り、何となく親としての心構えができてきたなかで、「この本を読んでよかったな」と参考になった6冊の本をご紹介したいと思います。

その1.学童期の子どもは人間として独立し始め、親は死を経験すると覚悟を決める

息子が小学生になって一番びっくりしたことは、突然社会に飛び立つためのスタートラインに立たされ、容赦なくピストルが撃たれて走り始めなければならい、ということでした。

それは子どもの居場所の変化についても強く感じたことで、まずこれまでにいた保育園(または幼稚園)って先生から働きかけてくれるし、ハグやスキンシップによって保護してくれる場所だったなと。

かたや小学校に上がると、まずは自分でやってください、というスタンス。

先生から働きかけてくれるというよりは、何か困ったら自分から手を挙げなければならないし、自分の身の回りのことは全て自分でやらなければならない。小学校の先生はもちろんハグやスキンシップってそんなに取らないと思うので、保護される場所でもなくなる。

そうなったときに、親としても子どもから離れる準備をしなければいけないんですよね。私はそれにすごく戸惑った。

自分はそれなりにドライで子どもとの距離感を保てていると自負していたけど、実際は全然そんなことなくて、子どもは自分の延長線上にいるというか、へその緒がまだつながってるつもりっていうか、とにかく全然切り離せてなかったってことを突きつけられた感じでした。

かたや息子は小学生になってますます自我がしっかりし始めて、生意気なことを言ってきたりする。かと思えばまだまだ自分で身の回りの支度が完璧にできるわけでもないし、ベッタベタに甘えてきたりする。

成長過程で、自立と甘えの間を振り子のように揺り戻しながら成長していくもんだと頭ではわかっていても、心が全然ついていけなかった。

私の性質が「ゼロか100か」ってところもあって、甘えさせていいのか突き放していいのかもわからないし、生意気言ってた人が急に甘えてくるもんだから、振り回されて正直めちゃくちゃイライラしました。

そんな最中、偶然なのか必然なのかコーチングを学ぶ機会を得て(詳しくは最後の番外編で触れますね)、その過程で出会った本の文章がめちゃくちゃ衝撃でした。 ※今ならKindle Unlimitedで無料で読めます。(2021/8/23現在)

私が、自分の都合を優先させたくなる気持ちや自分の見栄を満たしたくなる気持ちと、実は親にもちゃんとわかっている本当に子どもが望んでいること、その選択肢の中で子どもに後者を選ばせていくとき、親は自分の中で死を体験しているのだと思います。
-あべまさい著/子どもの「やりたい」を引き出すコーチング-

きっと自然に子どもを優先してあげられる素晴らしい親御さんもたくさんいらっしゃると思うんだけど、私はそうではない。

そんな私が息子に対してイライラしていた理由は、自分は時に死を選択しながら息子を尊重している(つもり)にも関わらず、彼はこちらの事情なんてお構いなしに振り回してくることに対しての悲しみを感じていたからだと気付いたのです。

気付いたからってイライラがすぐ無くなるわけではないけれど、「ああ、いよいよ息子と離れる時期が来たんだな」と、メンタルモデルが変わったと同時に、

「私はこれから、彼を尊重するために、自分の死を選択し続けなければならないんだ」

という覚悟が決まったような、そんな気持ちになりました。

この本は他にも、子どものへの問いかけ方や安心して話せる雰囲気を作るためのスキル、それから親が自分の軸を持って子どもと接するためのヒントが、具体的に書かれています。

とても読みやすいので、おすすめです。

その2.100年前に子どもの権利を提唱した先生から学ぶ

時間が巻き戻ってしまうのですが、私が4月に学童期を迎えた息子との向き合い方に悩む以前に、そもそも子どもという未熟な存在をどうやって尊重し、向き合えばいいのかということについて悩んだことがありました。(その時の詳細はこちらのnoteへ。)

この時に感じたモヤモヤから、「子どもの権利条約」の提案に大きな影響を与えた、「ヤヌシュ・コルチャック」という小児科の先生の思想に辿り着きました。

残念ながら著作は調べる限り絶版してしまっている物も多く、その中で見つけたのがこの本です。

この本の著者の塚本智宏先生は、私がコルチャック先生を知ることになったきっかけのインタビューで、コルチャック先生について解説していたので買ってみました。

学問書なので、普通の新書より難しくてなかなか読み進まなかったのですが・・・第3章だけでも、ぜひ読んでもらいたい。

現代の親が抱える疑問や不安に、コルチャック先生の書籍から引用して答えてくれています。

なかでも、「子育てがどうしたらうまくいくのか教えてください」という問いの答えの中に、「マニュアル本(育児書)にはあなたの子どものことは書いてありません。」と続き、「子どものシグナル(・要求)を見つけるあなた自身の目を信じるべきです。」といった言葉が引用され、塚本先生の文章が補足されています。

また、自分の子どものことは「私の子」と自分の延長や所有物のように捉えてしまいますが、それも否定します。

自分には自分の人生、子ども自身にも自分の人生がある。目の前の子どもは小さくひ弱で未熟に見えるけど、精いっぱい考え、生き、私たちが失ってしまった瑞々しい感性を未だ持っている。

親が子どもから学ぶこともたくさんある、ということを今から100年以上前の1900年代から説いていたコルチャック先生から教えてもらいました。

その3.ゼロ秒思考のメモで親自身のモヤモヤ・イライラを吐き出す

また話は学童期の子どものところへ戻りますが・・・その1でも書いている通り、とにかく息子が小学校に上がってイライラの頻度と強さが爆上がりしました。

息子には申し訳ないけど、全然可愛いと思えない、とまで思い詰めてしまうことも多かったです。

そんな折、たまたま友人からセルフコーチングについて良い本はないか、と訊かれて紹介したのがこの本でした。

簡単に言うとこの本は、メモ書きによって思考力を鍛えるという趣旨の書籍です。

ちなみにこのゼロ秒思考メモのやり方はこんな感じ。

具体的には、A4用紙を横置きにし、1件1ページで、1ページに4~6行、各行20~30字、1ページを1分以内、毎日10ページ書く。したがって、毎日10分だけメモを書く。(ダイヤモンドオンラインの記事から抜粋)

友達に紹介した後に、ふと「私もまたやってみようかな」と思ってメモを書き始めたら。もう息子に対するモヤモヤ・イライラについてのA4紙がもうすごい枚数になりました。

でも何枚も何枚も書いていくうちに、自分と息子の課題の分離ができていくような気がしました。

モヤモヤ・イライラしたら、とにかく書く。書くことで、自分の心の中に溜まった澱を出していくような。

その他にも仕事のことや自分自身の内面のこと、コーチングのことなど、その時のトピックを思いつくままに書いていき、そのメモが貯まることで「これだけのことに向き合ってきたんだ」と自分に自信がついていくようで、今ではもう4ヶ月ほど書き続けていることになります。

自分の中にあるモヤモヤやイライラ、不安や心配など、ストレスに押しつぶされそうになったら、この本にあるメモ術がとてもおすすめです。

その4.子どもに有効な声掛けの方法を知る

こんな感じで基本的に息子が小学校に上がってからはイライラしていることが多かったので(怖い)、とにかく自分の心を鎮めることと、子どもに相対する自分のボキャブラリーを増やし、前向きに接することができるようになりたいと考えていました。

そこで見つけたのがこの本です。(っていうか表紙が息子そのまんまな感じで笑えます)※今ならKindle Unlimitedで無料で読めます。(2021/8/23現在)

この本の面白いところは、掲載されている声掛けを「実際に声に出してやってみましょう」と、ひたすらに促してくれること。

練習しないと本番(対子ども)で実践できない。そして実践を続けることで、「自分にも前向きな声掛けができるし、もっとできる」と認められるようになる、ということが繰り返し書かれています。

著者の伊藤先生が実際に「子育て練習プログラム」として講座を提供しているものを書籍化されていて、本当に先生に話しかけられているような気持ちを味わいながら、いつの間にか乗せられてセリフを口に出したくなる、楽しい本でした。

この本には特典として言い換え表もダウンロードできるようになっています。

読んでみると、「私も今まで無意識にやってたな~」っていうことも結構あったりして、自分もよくやってるなと認められました。

そして、できないときがあっても悲観しすぎないこと。100点満点で出来る必要はなくて、少しずつ良い声掛けの数を増やしていければいいんです、と伊藤先生が繰り返し言い聞かせてくれるのがすごく励みになりました。

その5+1.対話によって、子どもの視点から目の前の出来事を捉える

元々コーチングについて興味があったので、対話によって目の前の人が心の底で何を望んでいるのかを見つけ出す方法について学んでいた時期でもありました。

その中でも参考になったのが、この本です。

本書の特長は、「オープンダイアローグ」と「パターン・ランゲージ」という2つの実績のある方法を組み合わせることで、対話の本質を理解し、その力を磨くということができる確かなかたちでまとめられていることです。

この本を知るきっかけになったのは、著者の井庭崇先生が2020年のコロナ禍で、noteにこんなマガジンを連載されていたから。

このマガジンを書いた井庭先生の著書を調べるうちに、「これは読んでみたい」と思って買ってみたところ、まさか育児に役立つと思わなかったのでびっくりしました。

特に参考になった部分は、”本人が生きている「世界」を感じ取る”というグループの中にある”内側から捉える”という視点についてです。

「君はこう感じてるんだね」と解釈し、理解したつもりになるのではなく、相手から聴いた話を、その人自身の中にすっぽり入ったようなイメージで、何を感じて何を思ったのかを追体験するかのように理解していくこと。

それぐらい深く入り込む覚悟で、息子の話をちゃんと聴きたい。

そのような心持ちでいつつ、何をどうやって聞いたらいいのか、具体的な質問方法についてはこちらの本も役に立ちました。

学童期になり達者な口を利くようになっても、肝心のことはほとんど話してくれない小学生男子。

息子は周りの子より言葉の発達が早いようには見えますが、その日に何があったのかを聞こうとしても「忘れた」とか「わからない」と言ってみたり、自分の気持ちを表現したりすることが、まだまだうまくできない様子でした。

保育園と違い、小学校ではその日の様子を逐一教えてくれないので、息子から訊くしかない。

そこでこの本に書かれている、「なぜ?」と聞かない質問術、「どうでした?」ではどうにもならない、というサブタイトルがめちゃめちゃ刺さりました。

この本では、「なぜ?(Why?) や どう?(How?)」ではなく、「何?(What?)や  いつ?(When?)」といった質問を使って、過去の具体的にシチュエーションを聞いていきます。

例えとして秀逸だったのが、「朝ごはんにはいつも何を食べますか?」と聞かれて「ご飯です」と答えた人が、今朝は?昨日は?一昨日は?という質問に全て「パンを食べました」と答えた、という嘘のような本当の話です。

この人は何も騙そうとしたわけでもなく、質問の設計がよくなかったということ。

大人だってこんな調子だから、子どもに対して「今日の小学校どうだった?」と訊いたところでロクな答えが出てこないのも、無理もない。

そこから子どもには、「学童で何して遊んだ?」とか「誰と遊んだの?」と具体的でかつオープンな質問を投げかけるようにしたところ、今では息子が仲の良い友達の名前が少しずつ分かるようになってきました。

あとは家に帰ってくる前の出来事を一番覚えているので、そこから4時間目、3時間目、中休み、2時間目・・・と遡って授業の様子を聴いたこともありました。

子どもの目線と一緒に、小学校での出来事を捉え、具体的に質問をしていくことで、子どもが何を感じ、何に困っているのかを知ることができるようになりました。

番外編:コーチングで子どもの心に焦点を当てる

本noteの冒頭、その1でコーチングについて少し触れましたが、私自身ちょうどコーチングスクールに通っており、その際に学んだスキルを使って息子と対話を試みてみました。(私が受講したのは、THE COACH Academyです。)

本来コーチングを家族や友人に対して行うことは二重の関係にあたるので非推奨ではあるのですが、”対話を深めるためにコーチングのスキルを使う”というのは、すごく良いことだなと思ったエピソードがあるのでお話しさせてください。

5月末から公文の算数と国語を始めた息子。毎日頑張ってたのですが、ちょうど1ヶ月過ぎてしんどくなってきたようで…「公文やめたい!」と。

普段は毎週月曜と木曜にオンラインで先生と繋いでいるのですが、試しに教室へ連れて行くことに。先生は息子の様子を見ながら、一生懸命息子に色んな話をしてくれました。はじめは俯いて聞いていた息子も、最後の方には顔を上げて先生の顔をしっかり見ていました。

帰り道に自転車の後ろに乗せた息子に対して、心に焦点を当てて会話をしてみたところ・・・

Q.先生とのお話で一番嬉しかったことは?
→よく頑張ってるから、頑張り過ぎなくていいんだよ。たまにはお休みしてもいいんだよと言われて嬉しかった。

Q.辞めたい気持ちはどうなった?
→減った。0になった!

息子の心の変化を聴いて、私までほっこりした気持ちに。

考えてみたら普段の会話って、「事柄」に焦点を当てたものがほとんどだったりします。

学校で何したの?宿題は終わった?先生から連絡のプリントはない?・・・などなど。

もちろんそういう話も必要なんだけど、今回みたいに子どもが何かの壁や障害にぶつかったときは、心に焦点を当てて話を聞いてみると道が開けるな、と思った体験でした。

最後に:一人で抱え込まずに誰かに相談することも大事

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!何か1冊でも、ヒントになりそうな本があったらとても嬉しく思います。

子どもに向き合うのって、やっぱりしんどいことも多いですよね。

このnoteには良かったところだけまとめていますが、私自身も渦中にいるときは夫や友達に色んな話を聞いてもらいました。

聞いてもらうだけでスッキリして冷静になれたり、目の前の問題を解決するヒントをもらったり。他の人の視点を借りるのっていいことだなと思いました。

ぜひ自分一人で抱え込まず、周りの方にも頼ってみてくださいね。

もしパートナーや家族、友人に話しづらいことがあれば、全くの他人である専門家に話を聞いてもらうのも手段の一つだと思います。

実際に私も、コーチの方や児童の専門家の方に話を聞いて、具体的なアクションを決めることができたり、心のモヤモヤがスッキリしました。

私もコーチとしてお話を伺うことができすので、ぜひお気軽にDMくださいね。

子どもの健全な成長には、向き合う大人がまず元気でいることが一番だと思います。お互い、頑張りすぎずに頑張っていきましょう!

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松下はるか
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