弾き語り朗読「溶ける貝殻」北園克衛

弾き語り朗読「溶ける貝殻」北園克衛

朗読 作曲 ハル/詩 北園克衛
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北園克衛の「溶ける貝殻」の朗読に、アドリブのギターを合わせました。5分くらいでぱーっと録ったので荒いですが、こういうのどう想われます?お好きですか??

「溶ける貝殻」北園克衛

白い網の向こうに
ザラ紙の時計は乾き
ワックスの雲が砂の上に垂れている
それは朝の十時である
ピアノが
波に沈む
ゴムの椅子に坐り
長い間
コップのなかの溶液を揺つていた王妃よ
その木製のシャツのラベルの
緑のために
太陽は
今日も雑草の上にある

勢いよく
水のシャツを着て
ガラスを破り
透明な○線の影に立ち止まる
このセロファンに包まれた
エナメルの百合は
エヂプトの旅行である

固い水のスパイラル
一直線の砂を握り
海と
信号旗にレンズを合せ
明るいソオダ水のなかに傾斜する

いつか詩集を出したいと思っています。その資金に充てさせていただきますので、よろしければサポートをお願いいたします。