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第13回 事業計画その1(まずはブレない柱をつくろう)

今回から再び写真館開業や独立に必要だと思われる知識を、私の経験からお伝えしたいと思います。まずは質問から。
①あなたは何を達成するためにその事業を行おうとして(行って)いるのですか?
②その事業を行っていく上で、大切にしていることは何ですか?
世の中には企業理念や経営理念と言われる「理念」や、ミッション・ビジョン・バリュと言われるものがあります。(毎回書きますが、私はその道のプロフェッショナルではないので、上に書いたような言葉の本当の違いはうまく理解できていません。よかったら調べてみてくださいね)
実際会社を経営してみると日々判断の連続です。お客様への対応やスタッフに対する指示の根拠など、起業する時に設定した「自分の会社は何に向かって活動していくのか?」がその判断の道標になっており本当に助かっています。
そんな当社の創業時の経営理念は「写真で人生を豊かにする」でした。
現在スタッフも増え、映像や2017年10月にオープンしたレンタル衣装事業そしてフィットネス事業など、写真以外のサービスも追加されたため、現在は「小さな写真館に出来ることで世界を幸せにする」が当社の経営理念になっています。
つまり最初は自分(笠原自身)が出来ること=写真撮影で、お客様に喜んでいただく。という理念から、自分たち(当社)が出来ること=写真撮影・映像制作・レンタル衣装・フィットネスで、お客様と世の中に喜んでいただく。という風に拡張しています。
というわけで、当社が①の質問に答えるとしたら、「当社のサービス(写真撮影・映像制作・レンタル衣装・フィットネス)によってお客様に喜んでいただき、その人や周りの人生を豊かにすることでお客様はもちろん自分たちも含む世の中を幸せにすることが事業の目的である。」となります。

また②の質問の事業を行っていく上で大切にしていることですが、当社では「お客様の喜び ≧ 利益 > 自分たちの楽しみ」にしています。
説明すると、まずお客様の望んでいることに対し想像以上のサービスを提供することでそれに見合う利益を得ていくことができる。自分たちの楽しみはお客様が喜んだことではじめて生まれる。ということを図式化しています。これも自分たちが活動する上での行動の判断となります。
このように当社では理念を設定しているのですが、皆さんはいかがでしょう?もちろん理念として「世界一の写真家になる」とか「自分の楽しいと思う仕事以外しない」「売上50億円企業を目指す」など全てが正解です。肝心なのはあなたやあなたの会社のスタッフが経済活動していく上での目標や夢、行動指針を設け、日々訪れる判断が案件ごとにブレないようにすることなのです。
そしてその柱が次回以降に紹介する事業計画作成でも根拠となっていきます。今もし理念を設定していない人は考えてみて、できれば言葉化してみることをお勧めします。

(あとがき)
ちなみに当社では「お客様」の定義も行っています。それは『価格ではなく、自分たちの仕事に期待して来てくださる方』です。
「お客様=全ての人」にしてしまうと値引きなんかもお客様の喜びに入ってきてしまいます。これでは「お客様の喜び > 利益」となってしまい当社の企業活動を継続するのが難しくなってしまうでしょう。BtoCではこのようなことはほぼないですが、実際にBtoBでこのようなことがあったため、お仕事をお断りしたケースがありました。理由は私たちの仕事や提供する価値ではなく、値段重視のお客様との取引は、お互いにとって良い信頼関係を築くことができないと考えたからです。少し偉そうに聞こえるかもしれませんが、これも当社の理念をベースに下した判断の一つです。

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笠原徹|地方でクリエイティブな仕事をする|ハレノヒ
株式会社ハレノヒ代表取締役/2015年、築100年の古民家をリノベーションした写真館をオープン。地方写真館の再定義を行うことによって人とまちが豊かになる仕組みをつくろうとしています。その他セミナー講師や各種メディアにも出ています。