治験参加動機:こんなときに被験者(治験ボランティア)として参加を検討してみてください
こんなときに治験参加を考えてみてはいかがでしょうか?
治験に参加することは、治験の被験者となるということであり、新しい医薬品や治療法の開発に貢献する一方で、自身の健康に対する責任も伴います。
そこでこんなときに治験参加を考えてみてはいかがでしょうか、という提案をしてみたいと思います。
参加動機
1 予行演習
2 現状に疑問
3 次の一手
4 社会貢献
1に「予行演習」型、2に「現状に疑問」型、3に「次の一手」型、4に「使命感」型、と名付けてみました。
ここで確認が必要ですが、この記事では新規の医薬品として承認される一歩手前、薬局の店頭に並ぶ直前のお薬の治験である第三相試験を主に取り上げていますので、第三相試験に参加する動機として考えてください。
よくYoutubeに投稿されている動画で「施設に缶詰めにされています」みたいにベッド上で実況中継してる動画をしばしば見かけますが、これは、この記事では取り上げていない第一相試験です。
ただし、ひとこと、第一相試験を「最凶のアルバイト」とかの表題で目を引き付けて視聴回数を稼ぐのだけが目的みたいですが、最凶でもアルバイトでもありませんからね。刺激的なタイトルで煽ってますが、だいたい弁当を食べてるだけの動画です。
健康診断で異常を指摘され始めた方なら、いつから本格的に治療を開始したらいいんだろうとか、悩まれることも多いと思います。
本格的な治療を開始する前に、いちど治験でお試ししてみてはいかがでしょうか?そのような方は1の「予行演習」型を検討してみてください。
現在すでに治療が始まっている方の中にもこの治療よりもっと自分に合った治療があるんじゃないだろうか?今の病院や診療所に不満があるわけじゃないけど、別の治療法も試してみたい、そのような方は2の「現状に疑問」型を検討してみてください。
現在すでに治療が始まっていて、安定した結果も得られているが、現在の治療で副作用などがあらわれて、継続した治療が受けられなくなったときのために、もうひとつしっかり効果のある治療法を見つけておきたい、そのような方は3の「次の一手」型を検討してみてください。
本来これが治験参加の目的であるはずなのですが、後世の子供や孫のために新薬を開発するに当たって協力したい、コロナ禍の際に国産のワクチンがないことで海外の製薬メーカーに頼るほかなかった、そんな心細い思いはもうしたくない、そのような方は4の「社会貢献」型で参加を検討してみてください。
本音のところでは誰しも負担軽減費が大きな目的であるということは否定できないのですが、それに加えて何かもうひとつ参加することへの思いを持つことができれば、被験者として応募することに積極的になれると思います。
ちなみに、1から4、どの参加動機であっても、負担軽減費は治験に参加していただいたすべての被験者に支払われます。
おわりにあたって、ひとこと
治験に批判的な記事を眼にすることもあるのですが、日本では法律上、治験が実施されないと、医薬品を販売することはできません。
被験者さん、治験ボランティアさん、治験コーディネータさんも含めて医療側のスタッフさん、製薬業界の担当者さん、いろいろな方々とH.A.Lab.Inc.はお付き合いがありますが、批判的な記事を書いているヒト、読んでいるヒト、に向けて発信したいのは「皆さん、病気したら、おくすり飲んでますよね」ということです。
年末年始も公共交通機関は止まりません、誰が電車を運転しているのでしょうか?携帯でポチるだけで商品は届きますが、誰がロジスティックを支えているのでしょうか?・・・例を挙げたらキリがありません。
批判的な記事を書いているヒト、読んでいるヒト、であっても、皆さんの飲んでいる、もしくは、今は元気でも将来飲むかもしれないおくすり作りに、先述のボランティア・各職種の方々が縁の下の何某になって、協力していることに想いを巡らせて欲しいです。