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最近の記事

療養計画書アプリ手順書

初めてアプリを使用する時(まだ1件も計画書データがない時)の使用法を確認する場合は「0→2→3」の順で読んでください。 1件以上の計画書デーがある時の使用法を確認する場合は「1→2→3」の順で読んでください。 「0→2→3」や「1→2→3」の使用法に慣れてきたら、「4」の便利な使い方でさらに業務の時短を試みてください。 0. 初めて使用する時(計画書データ0件)デスクトップ上のアプリのアイコン(橙色の円形のアイコン)をダブルクリックすると、アプリが開きます。 アプリの

    • 「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その8・ここまでの中間まとめ

      今までの記事の中間まとめとして、当方の提案する対策をフローチャートといして図示してみました。まず特定疾患療養管理料を算定してるケースを3疾患(高血圧症、糖尿病、脂質異常症)で算定しないならば、継続して算定可能です。ここは全く問題ありませんね。さて今まで主病を3疾患で算定してきたケースへの対応です。 本来、主病となるべき特定疾患を主病として設定せず、3疾患のうち、いずれかを主病として設定したままになっているケースなどの見落としを確認していくべきです。【例】謎ピリンと揶揄される

      • 「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その7・療養計画書(継続用)考察

        生活習慣病管理料(Ⅱ)の算定要件である療養計画書(継続用)も公表されています。前回記事では新療養計画書(初回用)と現行の療養計画書(初回用)を比較し考察してみました。今回の記事は引き続きまして新療養計画書(継続用)を考察していきます。 まず公表された新様式9の2(継続用)を示します。 並べてみないと比較は難しいですね。記事「その6」みたいに、二つ並べてみます。規定幅の関係でどうしても図が小さくなってしまうのですが、図として保存してから拡大して見るとか、またはなんとか眼を凝

        • 「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その6・療養計画書(初回用)考察

          生活習慣病管理料(Ⅱ)の算定要件である療養計画書(初回用)が公表されました。すでに令和6年3月5日の公表なのですが、咀嚼するのに時間が掛かっていましたこと、公開する他の記事が渋滞していたことなどから、当方、適時的に記事にできなかったのですが、遅れ馳せながら考察していきます。 まず公表された新様式9を示します。さっそく現様式9と比較してみます。 パッと見ただけではわからないですので、二つ並べてみます。 規定幅の関係でどうしても図が小さくなってしまうのですが、図として保存して

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その5・傷病名マスターの研究(高血圧症についての考察)

          この記事も【その4・糖尿病についての考察】と同様に6月までに確認すべきことを書き出しておく忘備録的な記事となります。 この記事を作成するにあたって「特定疾患管理料:三疾患除外」・その4で記載した手法で厚労省診療報酬情報提供サービスで情報提供されている現行の傷病名マスターの【.txt】形式データを【.csv】形式に変換し、検索作業が容易となるようにまず加工しています。 下の表1の見方ですが、左の欄に検索ワード、右の欄に検索ワードに該当する傷病名の数を示しています。検索ワード

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その5・傷病名マスターの研究(高血圧症についての考察)

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その4・傷病名マスターの研究(糖尿病についての考察)

          この記事は厳密には「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策ではなく、6月までに確認すべきことを書き出しておく忘備録となります。 三疾患のうちのひとつ「糖尿病」を例に挙げると、「糖尿病」が特定疾患管理料を算定することが可能な傷病名から除外されるという情報があるだけというのが気になります。「糖尿病」を厚労省傷病名マスターから入力した場合のみ特定疾患療養管理料が算定できないという意味なのか?「○○型糖尿病」もしくは「糖尿病性○○」を傷病名マスターから入力した場合には算定できるのか?な

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その4・傷病名マスターの研究(糖尿病についての考察)

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その3・脂質異常症を診たら・・・

          脂質異常症が特定疾患療養管理料を算定できる特定疾患からはじき出される対策を考案してみます。脂質異常症が二次性であり、その原因疾患が特定疾患である場合も想定できますので、今回の記事は脂質異常症に限定して、その可能性を探っていきます。 脂質異常症を二次的に引き起こす(教科書的に記載されている)主な傷病名を下の表に挙げてみました。これらの傷病が厚労省傷病名マスターが指定している特定疾患であるなら(もちろん確定診断しなくてはいけませんが)傷病名を入力することが有効な対策となります。

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その3・脂質異常症を診たら・・・

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その2・心電図検査

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その1では療養計画書を下調べしておくという受けの消極的対策でしたが、今回の記事は攻めの積極的対策を考案してみたいと思います。6月までに、まだまだ時間はあります、やれることはしっかりと対策しておきましょう。 三疾患が除外されたとは言え、考えようによっては特定疾患のうち三疾患が除外されたに過ぎないのです。これら三疾患以外にも特定疾患が傷病名にあれば特定疾患療養管理料は算定することができるのです。 まず標準12誘導心電図検査をみなおしてみる

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その2・心電図検査

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その1・療養計画書を予習しておく

          中央社会保険医療協議会(中医協)が厚生労働大臣に「特定疾患管理料:三疾患除外」を答申したことが明らかになりました。 三疾患とは高血圧症・糖尿病・脂質異常症(高脂血症、脂質代謝異常、高コレステロール血症などと脂質異常症には別称がありますが)のことです。これら三疾患は特定疾患として定義され、外来管理するに当たって多くの医療機関で特定疾患管理料が算定されてきました。ところが、2024(令和6)年度の診療報酬改定で特定疾患管理料を算定することができる特定疾患から除外されることが、現在

          「特定疾患管理料:三疾患除外」への対策・その1・療養計画書を予習しておく

          「優越性」と「非劣性」

          統計学的な解説から この記事ではアクティブコントロール試験で示される優越性と非劣性試験で示される非劣性を解説しますので、はじめにアクティブコントロール試験と非劣性試験の違いを確認してみましょう。   アクティブコントロール試験は新規の治療法を標準的な治療法と比較し、新規の治療法が標準的な治療法よりも優れているかどうかを確認するために行われる試験です、この試験の結果を統計学的に処理して、新規の治療法がより効果的であることが示されなくてはいけません。 統計学的により効果的である

          「優越性」と「非劣性」

          「第一相試験」と「第三相試験」

          治験には、第一相試験、第二相試験、第三相試験の段階があります。 これらの試験段階は、新しい治療法の開発プロセスの中で異なる目的や方法で行われます。 第一相試験と第三相試験、それぞれに目的があり、目的が異なっているのですから、当然、対象や方法も違うことになります。 まず、目的の違いを説明します。 目的の違い 第一相試験は耐容性試験のデータ収集が大きな目的です。 耐容性は忍容性とほぼ同じ意味です。 薬が治療効果を期待して良い部分を持っているのは当然なのですが、同時にどんな薬

          「第一相試験」と「第三相試験」

          「無作為抽出」と「無作為割付」

          無作為抽出 母集団全てを調べ上げるのではなく、結果に一定の影響を及ぼそうとする意図を排除し、母集団から選ばれた標準的で偏りが生じることが無いように(ランダムに)少数の標本(サンプル)を選び出して、この少数の標本を調べることで全体の性質や特性を推定しようとする統計学的な標本調査の手法の一つが無作為抽出です。 ちなみに「無作為に抽出する」という動詞にあてはまる英語はランダマイズ(ramdomize)、「無作為抽出」という行為は英語ではランダムサンプリングです。 母集団から標本

          「無作為抽出」と「無作為割付」

          「介入群」と「対照群」

          ふたつのグループ 治験第三相試験の際に実施される比較対照試験で母集団である被験者が振り分けられるふたつのグループの名称がそれぞれ、介入群というグループと対照群というグループ、です。 治験では、新規の治療法や薬剤の効果を客観的に評価するために、まず、母集団である被験者を介入群と対照群というふたつのグループに偏りのないように振り分けます。 介入群は、新規の治療法または薬剤などの介入を受けるグループであり、臨床試験において新しく有効性および安全性を評価される治療法や新薬を受け

          「介入群」と「対照群」

          プラセボ(Placebo)

          プラセボとは、治療効果がない偽(にせ)モノの治療のことを指します。 プラセボ薬は実際には有効な成分を含まない薬であり、患者に対して薬剤として提示されますが、特に薬理学的な効果は期待されません。 プラセボ薬は効果の無い薬なので偽薬(ぎやく)とも呼びます。 別の記事「ジェネリック~その3・DDS~」で説明した不活性成分のみで作られた医薬品です。 では、なんの効き目も無い薬がなぜ必要なのでしょうか? この問いに答えるためには、まずプラセボ効果という現象を説明しなくてはいけません。

          プラセボ(Placebo)

          治験負担軽減費:被験者さんのご苦労をねぎらうために支払われる金銭です

          治験はアルバイトとして誤解されがちですが、そうではありません。 アルバイトとは「一定の雇用契約のもとに労働力を提供する行為」のことですよね。したがって、アルバイト料は「提供された労働力の対価として支払われる金銭全般」と定義できます。  治験では被験者と雇用契約を結ぶわけではありませんし、労働力を提供してもらうわけでもありません。 ですから、アルバイトではありませんし、お支払いする金銭もアルバイト料ではなく負担軽減費と呼びます。 治験では被験者の皆様に労働力の提供をお願い

          治験負担軽減費:被験者さんのご苦労をねぎらうために支払われる金銭です

          治験参加動機:こんなときに被験者(治験ボランティア)として参加を検討してみてください

          こんなときに治験参加を考えてみてはいかがでしょうか? 治験に参加することは、治験の被験者となるということであり、新しい医薬品や治療法の開発に貢献する一方で、自身の健康に対する責任も伴います。   そこでこんなときに治験参加を考えてみてはいかがでしょうか、という提案をしてみたいと思います。  参加動機1  予行演習    2  現状に疑問 3  次の一手    4  社会貢献    1に「予行演習」型、2に「現状に疑問」型、3に「次の一手」型、4に「使命感」型、と名付けて

          治験参加動機:こんなときに被験者(治験ボランティア)として参加を検討してみてください