【読書記録】ネット興亡記 敗れざる者たち
ネット興亡記 敗れざる者たち
著者 杉本貴司
出版社 日本経済新聞出版
発行 2020-08-25
読了 2022-09-30
インターネットが一般的に使用できるようになって早30年。
この本では、今では誰もが知るIT界のスターたちがわんさか出てくる。
どの経営者も順風満帆とはいかず、数々の困難を乗り越えている。
群雄割拠する各世代の経営者たちの物語がぎゅっと詰まっていて、まるで歴史書を読んでいるようだった。
本書で触れられている内容は多岐に渡るが、それぞれの主なテーマはこちら。
第一章:サイバーエージェント
第二章:日本で初めて商用インターネット接続事業を始めたIIJ
第三章:iモード戦記
第四章:ヤフージャパン誕生
第五章:楽天立ち上げ
第六章:アマゾン日本上陸
第七章:オン・ザ・エッヂ
第八章:ライブドア事件の詳細
第九章:ミクシィの誕生とフェイスブック、ツイッターの上陸
第十章:LINE誕生
第十一章:メルカリ誕生とアメリカ進出
第十二章:GMO熊谷正寿氏、インテリジェンス→USEN→U-NEXTの宇野康秀氏
今や日常生活で当たり前になったアプリやサービスも、立ち上げの時は手探りだったりピボットの苦悩の先に生まれたものだったり。その過程を知ることができる。
個人的に面白かったのはLINE誕生のストーリーと、十二章の二人の生い立ちから事業の拡大、急落からの復活の物語。
登場人物が多く長文なので、間が開くと「誰だっけ?」となりがちなんだけど、この業界はいろんなところで繋がっているんだなーという人の繋がりも垣間見える。
経営者は孤独とよく耳にする。私は身近に孤独と向き合う経営者がいるので、リアルに綴られている先人たちの声を聞けるのは貴重。
それぞれの著書も随所で紹介されているので、読んでみたいと思った。
最近はKindleで読書することが多いのだけど、この分厚い本は紙で読むと地味に達成感がある。
本書ではサラッとしか触れられていないDeNAとGREEとか、一時期一世風靡した前略プロフィールとか、最近伸びているnoteやココナラとか、まだまだ掘り下げてほしい企業がたくさんある。
続編出ないかなー。
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