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サステナビリティ・アンバサダーレポート Vol.08~サステナブル・マテリアル チームの活動紹介~|社内報 HAKUTEN COLOR
今回のサステナビリティ・アンバサダー レポートは、2期目に突入した「サステナブル・マテリアル」の分科会チームのメンバーから活動レポートをお送りします。
前期から引き続き活動している1期生の藤原・渡邉と、今期から加わった2期生の鈴木・松本の座談会です。
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<座談会メンバー紹介>
松本:新卒で博展に入社して、今年で4年目のデザイナー。大学では、建築系の学科で、建築だけでなく、グラフィックや集落などの地域文化に至るまで幅広い興味を持ちながら学ぶ。主に展示会のデザインを担当。インドアのくせして、最近始めたのはキャンプ。ずっと見続けているのはモータースポーツのF1。京都出身ですが、普段は関西弁はあまり出ません。
鈴木:新卒で博展に入社して、今年で4年目のデザイナー。大学では、プロダクトデザイン学科で製品デザインや空間、インスタレーション、グラフィックなど幅広い分野を学ぶ。主にBtoCのデザイン・中部西日本の案件を担当。寝ること・自然を見ることが趣味。木の肌や霧など自然が生むものをデザインで使えたらいいなと考えます。宮城出身、大学は山形です。蕎麦のことは聞いてください。
渡邉:新卒で博展に入社して、今年で3年目のプランナー。大学では空間デザイン / 演出について学び、特に過ごし方などの時間や使われ方に重きをおいて空間について研究。主にBtoC案件のプランニングを担当。自分で手を動かすことも好きです。テレビとラジオが好きで、おすすめされたコンテンツはジャンル問わず一旦見ます。
藤原:新卒で博展に入社して、今年で4年目のデザイナー。大学では空間演出デザイン学科で学ぶ。主に商環境やショーウィンドウなどを担当。最近はもっぱらK-POPにハマっています。あとは、散歩して石を拾ったりします。
1.これまでの取り組み内容についておさらい
松本:では早速、具体的にどういった取り組みをしてきたか教えてください。
藤原:最初は「マテリアル開発」という名前のチームでした。主な取り組みは、博展から出る廃棄物から新しくマテリアルとして開発して、サステナブル・ブランド国際会議や案件で使えるようにすることでした。
それをするにあたって、まずは展示会の撤去の現場を実際に見に行ったり、現状を知るところからはじめて、パンチカーペットの廃棄物が多いことにまずは目を向けることにしました。そして、使用済みのパンチカーペットを加工できる会社を探しつつ、グッズにできないかなどのアイディアがあった中で、最も汎用性のあるパネルにアップサイクルする方針になりました。
そこで、PANECO(繊維を固めたパネル)を制作販売しているワークスタジオさんに、試作をお願いしたのですが…。
松本:その最初のパンチカーペットでの試作はうまくいかなかったんだっけ。
藤原:そうそう。失敗した理由は、パンチカーペットの中に入っている成分によって固まらなかったこと。あと、繊維が細かすぎるのもあって…。
松本:それで次は、”木粉”を原料としたPANECOに取り組んでるんだよね。
渡邉:元々は、ワークスタジオさんの工場に伺った時に、他社さんと木粉でもPANECOを作っているという話を知って、博展でも木粉は出るからやってみようという流れで取り組んでいます。
藤原:博展で出た木粉で作られたPANECOの試作品は、既に博展の制作スタジオT-BASE(東京都江東区)にあって、プロジェクト自体は現在も進行中です。
渡邉:去年は、行き当たりばったりで進んでみて、廃材を使ってマテリアル開発をしてみたけどうまく行かなかったり、方向転換をしたりもしたけど、目の前の課題に取り組んでいくことで、良い無駄ができたなと思っていますね。
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松本:それ以外の取り組みだと何がありますか。
渡邉:元々の取り組みにはなかったのですが、マテリアル開発の傍らで、今ある素材をもっと使いやすくする環境を整える取り組みとして、「マテリアル・ガイドライン」の作成も進めています。
松本:今の段階としては、その下地が出来上がってきたところだよね。
鈴木:ガイドラインには、マテリアルに入っている成分とかも明記するようにしてるけど、ちょっと大変そうだよね。そのほうが、より具体化して良さそうだけど。
藤原:正直まだ叩きの状態なので、今は手探りしながら、まずは博展のなかでデータベースを貯めていく段階です。厳密に項目のルールを決めていくのはこれからかな。
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2.取り組みを通じて、これまでに感じている課題感は?
松本:これまでの大きく2つの取り組みを振り返って、課題感はありますか。それこそガイドラインの課題感とか。
渡邉:ガイドラインを作成してみたものの、まだ運用をしてからのトライアンドエラーはできていないので、実装をしてみてどうなるかが課題としてありますね。
鈴木:それぞれのマテリアルに対して、ガイドラインを作るだけじゃなく、みんなで使ってみたときのトライの部分と、それに関わるエラーの部分も書き込めるようなものになるといいよね。
藤原:他の課題感としては、このガイドラインを今後運用していくには、かなりの時間と工数が必要だと思っています。それこそ、ひとつの部署として成立させてもいいくらい。忙しいと取り組みがどうしても止まってしまうこともあって。
松本:ガイドラインに載せる項目もなるべく最低限にして、ガイドラインを作っていくハードルを下げていく動きも検討が必要そうだよね。
藤原:そのガイドラインの項目を埋めるために、メーカーとやり取りをするんだけど、それにかなりの労力になってしまう。
渡邉:そうですよね。アンバサダーとして与えられている時間のなかで、ちゃんと作っていこうとすると難しい。事業部に入ってやるくらいの勢いだと感じます。
松本:でも、取り組みの方向性自体は見えているし、それだけ労力がかかることが分かっただけでも成果な気がします。
鈴木:他のチームも巻き込んで、取り組んでいってもいいかもしれないね。
3.今期の目標と具体的なアクションプランのおさらい
松本:それでは、今期の目標や取り組みについて教えてください。
藤原:今期は前回から継続して、「サステナブル・マテリアルの開発」を目標にしていきます。ただ、去年の活動のなかで、変則的に取り組むこととなったガイドラインの作成にも取り組んでいきます。
<<今期の主な取り組み>>
1.「サステナブル・マテリアル開発」=博展の廃材を素材として活用する取り組み
2.「サステナブル・マテリアル開拓」=市場にある環境に配慮した素材を収集し、ガイドラインにまとめる取り組み
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松本:「サステナブル・マテリアル開発」のほうは、PANECOの取り組みを継続しつつ、2期生メンバーを中心に、博展から排出される廃棄物について、パンチカーペットや木粉以外で使えそうなものを探すところからはじめて、最終的にはT-CELL(博展の制作スタジオ内のショーケース)での展示ができるような事例を作っていくことが目標ですね。
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藤原:「サステナブル・マテリアル開拓」のガイドラインの作成では、今期中に社内で実装し、ヒアリングを通して改善していく取り組みまで行う予定です。
鈴木:1期生と2期生で、手分けしてマテリアルリストを作っていくんだよね。
藤原:そう。役割を分けた方がいいかなって思っていて、1期生の方が去年から活動しているので、運用に向けてまとめる動きを行って、2期生は去年私たちが行っていたマテリアル開発を続けて行った方がいいかなと。
松本:廃材の活用内容をさぐったり、マテリアル開発に協力してくれるパートナーを探したりだよね。今年の2期生の目の前の目標だね。活用する廃材を決めて、開発の方向性を決めたり。
鈴木:あとは例えば、この前の分科会で話にあがっていたような、案件で使用してそのままT-BASEに置いたままになっているアクリルなどを、他の案件にリユースできるような枠組み作りも、マテリアル開発の流れとは逸れるけど、実現していけるといいね。
4.社内の他の部署との連携について
松本:マテリアルリストの運用が社内に広まれば、アンバサダーの活動も実りあるものになるよね。最近、SDGsが顧客からの与件として組み込まれていたりと、デザイナーだけじゃなく営業やプロダクトマネジメント(PM)部門や、製作部門も意識することが増えた気がする。そして、このリストが活用されることで、社会がより良くなる方向に繋がったらいいな。
藤原:本当は、プロダクトマネジメント・製作職の人まで、リストが伝わるようになると良いんだけど。
松本:最終的に、マテリアルの使用と廃棄に携わるのはPMと製作の人たちだもんね。
渡邉:このマテリアルチームは、製作や営業・プランナーなど異なる部署の人たちが集まっているからこそ、その人脈を使って各部署にサステナブル・マテリアルが伝わると良いなと思っています。ただ、まだまだ浸透はしていないですが。
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藤原:マテリアルって、今はデザイナーが主に知っていて、製作の人たちまで情報が伝わっていないことが多いけど、結局最後には作ってもらわないと成り立たないからこそ、その人たちが使いやすいリストにすることが必要なんだと思う。
施工や処理方法まで明確に書いてあれば、手順を簡略化して誰でも扱いやすいマテリアルリストになるのかなと。
5.2期生が加わったことでの期待感は?
松本:最後に、2期生が加わったことでの期待感や、対談を振り返っての感想をお願いします。
藤原:人数も増えて、それこそ作成に時間を要するガイドラインの作成は、より取り組みとして加速していくと思うし、活動自体に選択肢や分担の幅が広がったので、頑張っていきたいです。
鈴木:2期生と1期生を混ぜての対談を通して、2期生の私としてもこれまでの活動の経緯や課題感についての目線合わせになる良い機会となりました。今日はありがとうございました!
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