知識無きは、病
念願のパルテノン神殿
私は、中学生の社会科の授業でパルテノン神殿の存在を知りました。
子供ながらに、衝撃を受けたのを覚えています。
パルテノン神殿は今から約2500年も前に建てられました。
重機や便利な道具がなかったであろう時代に10年足らずで、あれだけの建造物を立てたことに子供ながらに衝撃を受けました。 それ以来、大人になったらパルテノン神殿をこの目で見ると言う夢ができました。 30年経ってその夢がようやく叶いました。
私は、 パルテノン神殿に関して、またギリシャ神話に関してもある程度の知識があったので、30年という長い思いを、この聖地で解放し、涙を止めることができませんでした。
憧れのローマ
「 海外旅行で行きたい場所」にトップに上がるであろうイタリア。
ギリシャを訪れた後、ローマも行きました。 イタリアこそもっとたくさんの歴史や文化、芸術の集まる都市でありますが、 メジャーな観光地を訪れてもほとんど感動がありませんでした。 唯一あったのは、闘技場のコロッセオくらいです。
コロッセオはよく映画の題材になるほど、歴史的背景がよく知られているのではないでしょうか。 ここで人々が殺し合いをし、それを楽しく見ていた観衆がいた時代があったと思うと、今では、人としてどうなんだろうと思うほど怖く、人間性を疑ってしまいます。
ローマは他にもいろんな大聖堂やパンテオン、ナボーナ広場、スペイン坂、トレヴィの泉などたくさんの観光名所がありますが、 そこを訪れても、人が多かったせいもあると思いますが、あまりぱっとしませんでした。
それよりも、私を興奮させたのは 映画にもなったダン・ブラウンの著書「天使と悪魔」 関する彫刻などでした。
興味の薄かったイタリア
パルテノン神殿への想いが大きすぎたのか、ローマの観光地巡りは、さほど感動というか、興奮はありませんでした。
コロッセオ場内見学のチケットが完売で入れなかったのは残念でしたが、ついでに行きたかったバチカン美術館も同様に完売で入れませんでした。しかし、コロッセオほど残念には思わず、まぁいいか!って感じでした。
なぜここまで熱の差があるのか、と自分でも不思議に思い、あることに気づきました。
パルテノン神殿は、子供の時から興味があって、ギリシャ神話等も知っていました。コロッセオも知識があったために、その地を踏んでみたいと思っていました。
一方で、有名な大聖堂では、荘厳さから「すごいな」とは思いましたが、それくらいで、スペイン広場も映画「ローマの休日」で知っているくらい、(後でワイスピ10の撮影地だと知った時は残念に思いました。それを知って行っていれば、きっと興奮していたと思います。)パンテオンやナボーナ広場、トレヴィの泉は有名なことを知っているだけで、歴史的背景は全く知りません。
知っているか、知らないか
で、ここまで熱量が変わるんだなぁと、今回の旅を通して感じました。
知識無きは、病
2カ国の旅行の後、スイスに行きました。
スイスに住む友人に色々おすすめの場所を教えてもらいましたが、その一つに世界遺産でもあるザンクトガレン修道院にある図書館がありました。
図書館の入り口の上に『ΨΥΧΗΣ ΙΑΤΡΕΙΟΝ』とギリシャ語で書かれています。
これは、”The Healing Place of the Soul” 「魂の癒しの場」という意味です。
学問、知識が魂を癒す、つまり、「知識がないと魂は病気になるよ」ということかなと思います。
昔の人たちは、教養がないことは病気だと思っていたんでしょうね。
繋がる
私がアテネとローマを通して感じた。熱量の違いは、もしかしたらこの知識の差だったのかもしれません。
今度は、知識をつけて、次の旅行先、そして、ローマもまた訪れたいと思います。
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