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ギリシャ旅行記04〜島に逃げたい女達の逃避行〜

【第3話はこちら↓】

1時間ほど海を眺めてから、私たちは部屋へ戻った。ちょうど出かける準備も整った頃に、部屋のドアをノックする音が聞こえた。

朝食だ。
メニューは、スライスチーズに野菜のパイ、スクランブルエッグ、パウンドケーキ、ギリシャヨーグルト、はちみつにバナナ等の果物たち。大量の朝食に舌鼓を打ちつつ、友人と今日の予定を確認する。

まず一番にサントリーニ島のワイナリー「サント・ワイン」へ向かう。そこまではバスで移動する必要があるのだが、サントリーニ島のバスは始発地を発車する時刻のみ時刻表に記載されているため、途中のバス停に何時にバスが来るかわからないのだ。しかも途中のバス停の位置はあいまいでどこに停まるのかわからない。
なんて優雅な島なんだ。
不安になりながらも、フロントで教えてもらったバス停へと向かう。歩道の線を無視する車に轢かれそうになりながらも、なんとか目的のバス停へと到着した。

バスの車内は、日本の高速バスのようだった。椅子に座ると、乗務員が集金にやってくるので、降りる場所を告げ、そこまでの料金を払うというシステム。
降りるときは、乗務員が地名を叫び、バスが止まった瞬間にダッシュしバスを降りれば良い。少々ワイルドな移動だが無事に目的地へと到着した。

12月のギリシャは雨期と聞いていたので、滞在中は雨かと思っていたが、バスを降りた瞬間に私たちの目の前に広がっていたのは、どこまでも続く晴天だった。青い空に引き込まれるように、私たちは緩やかな坂をのぼり「サント・ワイン」へと入っていっ
た。

サント・ワイン

白建物の中へ入ると、窓ガラスからは青い空をきらきらと反射させた海が一面に広がっていた。とても開放的な空間だった。ウェイターのお兄さんにオススメのワインセットを教えてもらい、注文。
6つのグラスに入った赤と白のワインとオリーブ、ゴマのスナックが運ばれてきた。普段あまりお酒を飲まない友人も、今回ばかりは飲む気満々のようだ。

つづく


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