解放 !
一枚のシーンを見て 「解放」という言葉が浮かんだ
これは自然の中のワンシーンだが、見る人で何を感じるかは?全く違ってくる。
今の人間界のしがらみや、自分が勝手に作ってる縛りや、思い込み
選んでる仕事も、住んでるとこも 自分が決めてるのだ。
自然界の中にカメラを持って入ると、どこに視線がいくかは?人によって全く違う。育った環境や、その時の気分や。。。置かれた環境や。
先日釧路で タンチョウ鶴をメインにした 写真教室を開いたが
後日出してもらった参加者の作品を見ていると
手に取るようにその方の思いや、今向いてる気持ちがわかる。
そして自分は? と自分のことを見てみる。
ある人から hakuさんはどうして 北海道でも冬が好きなの?と聞かれた
私の答えは 「余計なものが見えない白の世界だから。。」と
そう答えた
春や秋のカラフルな世界も好きだ。。。
でも、これだけ世の中に多くの情報がある中で
あえて、シンプルな世界に体を置きたくなるのだ。
これも私にとっての、解放! なのかもしれない。
命が生まれ出る時、お母さんのお腹から出て
「オギャーーー」って泣くのも
本来の解放なのかもしれない。
一番初めに自分の意思で 泣く、叫ぶ、
。
。
。
そして人が臨終を迎える時もきっと解放なんだろう。。。
大地に四方八方に編み目のように広がり、絡みつく根っこを掘り起こしてると、優しく 空間を持って ルーズに 息ができるようにしてあげたくなる。たとえ、一度に広い範囲できなくても
緩くなった土の空間から ほくほくあったかいものを感じる。
こんがらがったら、引っこ抜いてみればいい
破り引き裂いてみればいい
その場から逃げてもいい
自分を大事に 解放してあげて
もうすぐ還暦を迎える私に 近しい人から早々とお祝いが届いた。
この年齢に相応しい 日本茶のしっとり飲むセット
意外なゾーンにハマりそうな感じである
贈り人からいただいたカードにはこう記されていた
「あなたは 自分のやりたいことを 一生懸命にする。
自分の心をまっすぐに見る。
実直なまでに頑張る。
今のまま精一杯生きてね!応援してます」
こんな思いが同封されていた
多くの人に助けられ、迷惑もかけて 今までの人生がある
でも、学んだことがある。
自分で自分を縛ってはいけない。これは無意識に誰もがしてることで
そして誰かも縛ってはいけない。
大地の迷路のような根っこや、枯れ草を見てると 痛感する
そしてタンチョウの親子は我が子を育て 100日ほどで子供を突き放す。
2個の卵を産むが、うまく育っていくのは一羽だ。100日経とうとする頃から子供にはほとんど餌をやらないでいる親。最後は餌場からいつも家族で寝グラに飛んで帰っていくのに、子供だけ一羽取り残されて置き去りにされる。
なんて涙が出る光景だ。
2年前ずっと撮影していた時、朝から夕方最後の一家族がいなくなるとこまで、真冬雪の中一人で何時間も撮影したことがある。
取り残された子供が 泣いて 泣いて 最後に飛び立っていった。親の姿はなく。
「解放」とこの姿は結びつくか?わからないが
このシーンには 「無」 「自由」 「責任」 「立ち上がる」 こんな思いが私の中で浮かんだのだ。
多くの軍団の中にいたら、安全だろう。でもそれで縛られてる自分もいる
なぜかこの冬は シンプルな白の世界の中だけにいて
大地と向き合って
こんなことを思ったのだ