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[my camera] OLYMPUS ACE

こんばんは、薄明です。いつの間にかフィルムカメラも増えてきている気がするので、それぞれ試写や実際に楽しんで使ってきた感想や写真の紹介などをしていきたいと思い、マガジンを作成しました。紹介する順番に意図的なものはありません。思い付きです。写真はクリックすると原寸でご覧いただけます。というかそのままだと結構圧縮がかかっているように見えますのでクリック推奨です。

今回はOLYMPUS ACEです。

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たまたま開いたフォルダに、以前撮った写真があったので選びました。機能的な紹介はあまりしないものの、最低限しておきたいと思います。

1958年12月発売の、35mmフィルムを使うレンジファインダーカメラです。レンズは交換式でいくつかバリエーションがありますが、私が持っているのはE.ZUIKO 4.5cm F2.8のみです。露出計はなく、フルマニュアルです。シャッタースピードはB、1~1/500。全体金属的な重みがあり、600gほどあります。ポケットに入れるような感じではなく、首からさげて使うイメージです。

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入手の経緯は、実家近所の女性から譲っていただいたものです。その息子さんが若くして病死なさったのですが、趣味で写真を撮られていたということで使われていたカメラだそうです。聞いた話だと、モノクロフィルムでSLなどを撮ったりしていたようだった、ということです。その女性も今は鬼籍に入られてしまい、詳しい話や、息子さんが実際に撮られていた写真などを拝見することは叶わなくなってしまったのですが、私が写真をはじめたという話を聞いて譲ってくださったのでした。(しかし当時私はフィルム写真がコストが高くて手を出しづらいものだと思い、ほとんど仕舞いこんでしまっていました。今より何分の一というコストだったというのに)

私が生まれる前から家族ぐるみで付き合いのあるお家でしたので、このカメラそのものが思い出を共有しているわけではないのですが、何かと思い起こさせるキィを持っているように思われます。

状態としては、レンズにはカビ跡や拭き傷などが見られます。スローシャッターが粘っている?のか、明らかに開きっぱなしの時間が長く、基本1/30~1/500で使っています。この辺りは修理してもらうべきかなと思っています。(とはいえ、修理代と同じくらいの金額のACEがカメラ屋さんにあるのをずっと見ているので、買ってしまいそうな気がします) シャッター音のしずかな「ジャソン」(或いは「ジャション」?)という音は、今感じるとNikonのレンジファインダー機のNikon S2と近い性格を持っているように思います。音は違いますけれど。

さて、残りは今まで撮ってきたACEの写真を何枚か載せていきたいと思います。個人的に古いカメラで使い始めたときの状態は決してよくはなかったものの、好きな写りをしてくれるカメラです。ZUIKOレンズであるからか、思い入れによる補整なのか。私が「ACEで撮ろう」という心持ちのとき、どこかリードしてもらっている気がします。決して万全な状態のカメラではないのですが、結果としてあがってくる写真に信頼感があるというか(単純に心持ちの問題です。腕はかわらないのですから)。

OLYMPUS ACEで撮った写真たち

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これは1stロールの1stショット(ただし期限切れフィルム)、これは金沢21世紀美術館です。2018年。この中心付近から手前のしっかりした写りと、露出はオーバーながらも個人的には一枚の画としてバランスを崩さずにいてくれたネガのおかげか、このカメラに引き付けられる要因になった一枚でした。

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f2.8(開放)で撮ってみたらどうだろう、と道端のざくろ?を撮りました。ピントを合わせた(といっても、二重像はかなり薄く、結構えいやでピントを合わせます)ところはしっかりと質感豊かに写してくれているし、葉っぱもそのあたりはきりっとして、開放なのでまわりはボケてくれました。近づいてもいけるんだなあと思った一枚でした。

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青空の反射した川を写したのですが、これがまた深い青を描写してくれました。ややアンダー目だったのでしょうか。びっくりしました。OLYMPUSブルーってこういうこと?と自分で驚いていました。期限切れフィルムとは思えぬ鮮やかさでした。

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こちらはフジ業務用100で。私のスナップの画角としても割と使いやすいかもしれません、が、レンジファインダーって見えている範囲と写っている範囲がいまだに自分の中でうまく一致してくれなくて、難しいです。

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同じくフジ業務用100から。多分開放ですが、濃厚で鮮やかな紫が綺麗でした。

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モノクロフィルムではFUJIFILMのNeopan Acros 100でも撮っていました。ただ、このフィルムのときは現像はお店にお願いしたのですが、スキャンを自分でやったのでちょっと質がよくないかなあと思います。全体的に眠いというか。

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パンフォーカスでぱっぱっと撮って出てきた写真も好きですが、こうした植物へ寄って撮る絵がどこかしっとりとエロティックな印象を受けます。

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昨年の雪が降った時に、C200を詰めていたので持ち出したのでした。あがりを見てまた驚かされました。雪と緑のバランスがなんとも美しくて(他のも)、不思議な思いを抱かされたものです。

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決して一般的に素敵な写真ではないのですが、明度の強い右上の梅と雪の部分から、暗い木の陰へ遠近感を伴いながら色も静かに沈んでいく、私にとってはとても美しく感じられたのでした。

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その日その足のままで東山にも向かいました。雪ってどれくらいで止まるんだろう、なんて思いながら切った一枚でした。

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今年2020年に入ってからの写真ですが、撮れる写真はそう変わりないようです。郵便ポストを撮りました。誰だって、「なんで?」というかもしれません。なんででしょうね。

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すっかり葉も落ちて白くなった大銀杏の樹と、手前のひっそりと立つパイロン。なんだか好きな一枚です。f8で1/250~500くらいだったかなあと思います。

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このカットはDf(デジタル一眼レフ)でも撮ってみたのですが、このACEの金属をやわらかい風に撮った一枚の方が好みでした。奥に見えているのは金沢市街ですね。盤面が現実感のあるほどはっきり写っているように思えます。

こんな感じです。2018年秋~2020年1月までで5本撮りましたので、その中から気に入っているのをいくつかピックアップしてみました。ご覧いただきありがとうございました。こんな感じで他のカメラもゆるく紹介していきたいと思います。

それでは、よき写真生活を。

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