見出し画像

伝統工芸の企業が、理系のスタッフを多く集める理由

私は、「多様性が可能性を生む」という言葉を信じています。

画一的な価値観を持った人間の集団よりも、様々な考え方やスキルを持った人々が集まったほうが、魅力あふれる価値を創り出せると考えています。

私たちの会社には、多くの中途入社の方がいますが、出身業界は本当に様々です。製造業の方、営業経験を積まれた方、デザイナーの方、食品業界の方、化粧品アドバイザーの方、人事労務関係やメディア関係から来た方など多士済々です。それらの人たちが、自分の持つ知恵と経験を組み合わせて、新しい価値づくりに取り組んでいます。金沢箔を人々の暮らしの中で価値を持つものにしていくという目標に向かって、日々、奮闘しています。

伝統産業の世界は保守的になりがちですが、箔一は全く逆です。誰もやってないことにいち早くチャレンジすることこそが「箔一らしさ」だと考えています。そして、それを支えるのが多様性なのです。

例えば、私たちは日常使いの食器に箔を用いています。

かつては、箔はがれやすいのが弱点とされ、日用品には不向きと言われました。こうした弱点を克服できたのは、コーティングや接着についての技術を磨いたからです。伝統工芸の技に、新しい素材や化学の知識を用いることで、金沢箔を日常生活の中で使えるように進化させていったのです。こうした異業種のコラボレーションによって、新しい可能性が生まれています。

あらゆる業界から人が集まり、それぞれが自分のキャリアやスキルを活かして仕事をする。その多様性こそが箔一の強みだと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?