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「算命学で見る心のバランス」

今回は算命学の占いの技法ではなく
算命学の考え方の基本を
見てみたいと思います

皆さん御存知の通り
算命学の基本原理は陰陽五行論です
あらゆる現象や実体を
陰と陽という観点から分析します

人間を見れば
男性と女性に分類するのですが
心と体という分類の仕方もあります
その場合は心が陽で体が陰と考えます

また
その心自体を陰と陽に分類もします
陽的な心と陰的な心があると考えます
今回はそんな心のあり方について
アレコレと考えてみます

陽の心と陰の心

心はとらえどころのないものです
頭脳や心臓のように実体が
あるわけではないので
その働きというか作用的な側面を捉えて
考察するしかないです

最近は脳科学ということで
心を脳の作用や機能として
研究されているようですが
脳と関連付けるだけで
心が解明できるかは疑問でもあります

さて
算命学では心を
陽心と陰心に分けて考察しています

陽心は精神的なものを追い求める心の側面
と考えて良いでしょう
文化・芸術・学問の世界です

美しいものを求めたり
自身が美しいものを作り出したい
と思ったりするような心の側面です
正しいこと(善)を求めたり
自身が正しくあろうとする心の側面のことです
人を愛する作用も
陽心の働きと考えていいでしょう

それに対して
陰心はより現実的な欲求を発揮します
つまり
衣食住に関わる欲求も人間は持っているわけで
根源的に生きることの本能のような部分が
陰心といえるでしょう
この陰心がもしなれば
人は安全に生きていくことができません

このように人の心には
精神的なものを求める方向性(陽心)と
物質的なものを求める方向性(陰心)が
あるということになります
この両面がなければ
人として立ち行かないと言えます

心のバランス

人の心の質といいますか
そのあり方は十人十色です
陽心が強い人もいれば
陰心が強い人もいるでしょう
つまり
陽心と陰心のバランスが取れている人もいれば
どちらか一方に偏っている人もいるのです

算命学は中庸の思想ですから
両方の心のバランスがとれていた方が良い
と考えます

しかし
精神的な価値を求める心がとても強い人も
実際にはいるわけです
芸術家とか学者とかで名を成す人は
おそらく
現実的・生活的なことに対して
心のエネルギーを使わずに
自身の関心のある精神的テーマに向かって
全エネルギーを投入しているはずです

心の偏りが生き方の偏りに現れるわけですが
その結果は多くの人たちに
感動や喜びを与えることになるでしょう

また
現実的な事に心のエネルギーを集中させる人も
いるでしょうね
学校の勉強には全く興味がなく
金儲けに関心を持って
裸一貫から商売に徹して
ひと財産を築く人もいるでしょう

当然
その人のお陰で生活必需品が
手軽に手に入るという恩恵もあり得るわけです

以上のように
個人で見れば偏ってはいますが
社会全体で見れば
陽心に偏った人と陰心に偏った人と
バランスが取れている人が混在して
調和しているとも言えます

解りやすく三種類のタイプで書きましたが
実際には陽から陰まで幅広い個性的な心が
多数存在しているわけです

心の向上

心のバランスをテーマに書いているわけですが
同じ人でも
常にバランスが取れているわけではありません
また
偏った人でも常に偏り続けているわけでも
ないのです

初年期と中年期と晩年期では
その心のバランス具合が異なるでしょう
年ごとにも変化するかもしれません

若い時には
勉強そっちのけで商売に明け暮れていても
物質的・生活的な土台が出来上がれば
つまり
陰心の欲求が満たされれば
陽心の欠けが自覚されるようになるでしょう

人の本質は中庸ですから
偏れば自然と中庸に戻ろうとする力が
働くのが自然の摂理です
水も谷ができれば
そこに向かって流れて行くが如くです

現実生活の盤石な土台ができれば
今まで関心がなかった精神世界へ
心が向くことになります
人によっては
趣味の世界に入っていくかもしれませんし
ボランティアを始めるかもしれません

人の心はこのように時間の経過と状況によって
バランスを取るように動いていきます
陰心の高さに陽心が追いつけば
ひとつ良いバランスの世界に入るわけです
そうすると
趣味の世界が高じて行き
その道の技能も磨かれていくでしょう
そうなると
再び陰心の登場となるかもしれません
趣味の世界がビジネスに進化するかもです

右足と左足で交互にバランスを取りながら
前進していく姿に似ています
陽心と陰心が
時に偏り
時に中庸となりながら
心が成長していく形になります

このスパイラルに乗れば
心のレベルが徐々に向上していくでしょう
つまりは
高い次元のバランスの取れた人間性への
向上ということになります
心が成長するということです

***

一つの理想的なモデルとして
書きました
実際には紆余曲折ありで
バランスが取れずに
自身が傷ついたり
周囲に迷惑になったりと
様々あるでしょうが
陰陽の心のバランスと向上を
心がける観点を持つことは
人生において大切なことだと思います

最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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羽久風
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