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加藤清正の甲冑…かもしれない肩脱二枚胴具足

東京国立博物館(トーハク)の本館。1階の奥…裏庭に面した部屋の一つが、兜や甲冑、刀剣のコーナーとなっています。照明が暗めな上に、展示什器が少し古いためか、多くの人が足速に通り過ぎていく印象があります。

そんな甲冑コーナーにあった甲冑2つ。

一つは、「伝加藤清正所用」という安土桃山から江戸時代(16-17世紀)に作られた「肩脱二枚胴具足」です。現在は「伝加藤清正所用」とは書かれていません。

肩脱二枚胴具足
頭部には動物の毛が付けられています
頭部の毛は熊のもの
片肩を脱いでいるようにデザインされています
背面の胴具も、前面と同様に片側を脱いでいるようにデザインされた凝った作りです
肩を守る大袖のデザインも左右で異なる。右側は脱いでいるかのような肌色
左側の大袖は、胴の部分と同様に紫や紅、紺など多彩な色で作られている

板札を金箔押しとし、紫・紅・萌黄・紺・白糸で威した色々糸威の具足。胴は右肩を肩肌脱ぎとして乳房や肋骨、背骨を表現してる。兜は鉢に熊毛を植え、正面に眉や皺を打出す。華やかな色彩感と、リアルで奇抜な表現が独特の迫力を生み出している。

解説パネルより


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