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古代中国の仏像が……@ 東京国立博物館

昨日、9月1日の金曜日に、仕事が終わってから息子と一緒に映画『キングダム』を見に行きました。中国を初めて統一したしんの始皇帝……大王・嬴政えいせいと、武将・しんが活躍する、原作が漫画の物語です。定期的にNHKでアニメ化されていて、Amazon primeで観ているのですが、映画で観たのはその実写版です。

それとはあまり関係ないのですが、東洋館の1階にある中国古代の仏像を観てきました。いやまぁ、ほんと素晴らしいものが多いですね。


■4世紀……中国・五胡十六国時代の如来坐像

如来さんの頭の2段目とでもいうんでしょうか……肉髻相にっけいそうまたは頂髻相ちょうけいそう……が、日本で見る仏像のものよりも、ぽっこり度が高いような気がするんですが、どうでしょう。帽子っぽいですよね。

それよりも、この像が作られたのは4世紀……日本で言えば、3世紀の邪馬台国などの時代と5世紀の古墳時代との間、いわゆる空白の4世紀と同じ頃に、これだけ写実的な像が作られていたというのが驚きです。

解説パネルには「ガンダーラ風の容貌で、 衣も両肩をおおう通肩の形式を採用しています。ただしこのタイプの像は、ガンダーラでは珍しい禅定印を結ぶのが一般的です」……ちょっと「印」については、よく分かりません。

■6世紀……中国・東魏時代の《観音菩薩立像》

小さいのに、光が反射してキラキラしているからか、やたらと存在感が大きいのが《観音菩薩立像》です。銅像鍍金とありますが、鍍金でこれだけ状態が良いって……何度か金を貼り替えているんでしょうか。まさか興和4年(542年)に作って以来、この状態を保っていたなんてことはないですよね……だとしたら、二度びっくりです。

■6世紀……ずい時代の《勢至菩薩立像》

こちらの《勢至菩薩立像》も、身体の部分の高さは15〜20cmくらいでしょうか。小さいのに顔の表情はもちろん、アクセサリーや衣類のヒダヒダなどまで、リアルな作りをしています。小ささと作りの精緻さ……そして「これが6世紀の製作かよ!?」といったギャップがものすごいです。

よく見ると、この時期のお墓に埋葬された《加彩女子》と、身体のシルエットが似ていますね。中国古代の女性の標準体形だったのか、それとも理想形だったのでしょうか。いずれにしても、どう見ても女性の雰囲気で作られています。

丸顔ですらりとした長身の体型、繊細な装身具などは隋時代の典型的な表現で、七仏を配した光背の透かし彫りも見どころです。宝冠に水瓶を伴うため勢至菩薩とわかりますが、対になる観音菩薩像が静岡MOA美術館に所蔵されます。本来は中尊として阿弥陀如来像があったのでしょう。

解説パネルより

ちなみに《加彩女子》は、下のnoteで見られます。








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