エッセイ 古い街で
用事があり、少し田舎の街に来た。
歴史のある街だ。
繁華街にある
医院や、おもちゃ屋や、
駄菓子屋などが、
昔の建物のまま残っている。
僕は乗り合いバスの中から
街の景色を眺める。
ところどころに残る古い建物。
無くなってしまうと、
何があったのかすら思い出せないのに、
残ることで伝わるものがある。
その建物が現役のときに、
その場に居合わせたわけではないのに、
懐かしいと感じるのは、
なぜだろう。
建物だけが、
今に伝わる不思議さを想う。
僕は今の時代が
生きづらいと感じてるのか。
昔のほうが良かったと
思いたいのか。
人と、人が、関わりながら、
生きていくのが、
人の世ならば、
どの時代を生きようと、
大きくは変わらないだろう。
時代性はあるにしても、
関係性は変わらない。
だとしたら、
僕は同じことを
繰り返しているのかもしれない。
何度目の、
間違いなのか。
次は間違えないように、
お願いしたい。
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