詩 雨が降る
*はじめに
夏が来たような、暑い日。
涼を求めて、雨の詩です。
*
雨が降る
木が空へと両手を広げ
美味しそうに雨を飲む
鳥が慌てて飛び回り
鳥と鳥とが鳴き合って
泊まる場所を探り合う
泊まる場所を探し合う
僕はそれらを眺めてる
*
雨が降る
僕は雨の音を聞くと
雨足を確認せずには
いられず
水たまりを探しては
波紋たちに話しかけ
雨しずくに触れれば
その冷たさに驚いて
雨しぶきを見つめて
傘を鳴らす音を聞く
*
雨が降る
僕は濡れない場所から
眺めてる
僕は雨を眺める贅沢を
噛みしめる
僕が感じる不安や恐れ
それらを雨が流してる
僕は雨を眺めてる