詩 たとえ一人になろうとも

世界は閉ざされてた

僕の周りには
見えない壁があって
少ない空気にあえいでた

この狭い世界から
僕は出ることは
出来ないと思ってた

僕はこの壁越しに人と会う

僕を守ってくれると思ってた
この壁は

僕を苦しめ
明かりも消した

薄暗いこの壁の中には
僕以外誰もいない

ひとり膝を抱えて
しゃがんでた

干乾びて、やせ細る

それでも僕は
壁から出ようとせずに
膝を抱えてた

心がやせ細り
干上がってしまいそう

誰かが助けて
くれるのを

誰かが分かって
くれるのを

誰かがそばに座って
くれるのを

待ち続けてた

誰もいない
この世界で

誰もいない
この世界に

僕は風穴をあける

好きなもの
嫌いなもの

出来ること
出来ないこと

やりたいこと
やりたくないこと

僕はそれを叫ぶんだ

変わったのは僕じゃなくて
見えかたが変わっただけだ

僕は何も変わっていない
苦しんでいただけだ

僕はそれを叫ぶんだ

たとえ一人になろうとも

壁を突き破り
叫ぶんだ

その世界は
とても広くて美しい

たとえ一人になろうとも

美しい世界がある

一人じゃない

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