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詩 静寂の鼓動

静かに 開けた
静かに ゆっくりと

おだやかに過ぎる時間が
高まった心臓と脈の鼓動を
なめらかに撫でてゆく

騒がしさに馴染めない僕は
ひと気がなく薄暗い部屋の
少し肌寒いくらいの
寂しさが好きだ

でも行き交う人々の中に
溢れる笑い声や 親し気な会話に
温かみや優しさを見れば
ショーウィンドウを
眺めている気持ちになる

カラスは一羽だけで
生きてゆくけれど
独りで生きてゆくことは
不自由なことだろうか

街を独りで歩きながら
繰り返し問いかけていた

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