![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/154815570/rectangle_large_type_2_b869933b32ce13ab6be9ed619a9a7991.png?width=1200)
Photo by
sabinekoland
詩 いざよひ
会社帰り
外へ出ると雨だった
折り畳み傘を出しながら
夜の空を仰ぎ見る
今日は十六夜だったのに
見れないことに失望する
十五夜は晴れていた
待宵月は曇っていた
十五夜が見れたこと
それは感謝すべき記念日だ
どんな嫌なことがあっても
月を見た時にはそれは無く
ただ目の前の月だけに
ただ目の前の美しさに
頭がいっぱいになれるから
だからこんなに幸せなんだ
駅からの帰り道
雨はすっかり止んでいて
夜の空を見上げれば
十六夜が僕を見下ろした