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詩 いざよひ

会社帰り
外へ出ると雨だった

折り畳み傘を出しながら
夜の空を仰ぎ見る

今日は十六夜いざよいだったのに
見れないことに失望する

十五夜は晴れていた
待宵月は曇っていた

十五夜が見れたこと
それは感謝すべき記念日だ

どんな嫌なことがあっても
月を見た時にはそれは無く

ただ目の前の月だけに
ただ目の前の美しさに

頭がいっぱいになれるから
だからこんなに幸せなんだ

駅からの帰り道
雨はすっかり止んでいて

夜の空を見上げれば
十六夜いざよいが僕を見下ろした

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