詩 寒い雲

冬曇りの空

雲が低く垂れ込めて
僕たちを押しつぶす

降ったりやんだりの小雨が
広げた傘の手にかかり
冷たく弾ける

冷たい空気は
手先を痺れさせ

僕はあなたのポケットに
手を入れる

枯れた野原は死んだよう

冬鳥たちの
甲高い声が響き

耳にまとわり
離れない

さっきまで
鳥といっしょに響いた
子らの声

今はもう聞こえない

昼と夜の境目もなく

僕たちに
夜が忍びよってくる

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