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詩 南風

地下鉄からの長い階段を
上っていると

風が吹き下ろしてきた

シャワーでも浴びるように
身体の中を洗うかのように

この風はこれまでも
吹いてきた

落ち込んでうずくまり
なんとか立ち上がったとき

この風が吹いてきた
そして身体を吹き抜けた

大きな優しい手で
撫でられるように

私の目が風の吹く方に
向くように

階段を上り切り
ガラスに映る姿を見れば

いつもの私がいたけれど
しっかりと前を見ていた

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