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詩 ささやかな光

街灯の明かりに
たくさんの虫が群れていた

その明かりに
別世界の扉でもあるように

何度も何度もぶつかっては
扉が開かず地に落ちていた

狂おしいまでの
その渇望は

扉の先に何を求めるだろう
何を求め続けるだろう

その光景を見つめながら
でも僕は思う

足りないのではなく
多すぎるのだと

そう信じられれば
そう信じれば

光をめざす虫たちに
少しも敵わなくても

僕のささやかな光も
この世界にきっとある

そう信じれば
きっと明日は迎えられる

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