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箱庭に雄鶏がやってきた
京都からの帰り道、自分へのおみやげを何か買いたいな、と思い売店に入ったら、京都のフィギュアのガチャガチャがあったので、一つ購入した。
箱庭用にちょうど良い。何が出てくるかわからないというのも、いい。自分で選んだものばかりではつまらない。
家に帰って、わくわくしながら開けてみた。
金閣、舞妓さん、京都タワーなど、本当に「THE 京都」というフィギュアのほかに、向日葵雄鶏図も入っているのが面白いな―と思って買ったのだが・・・・
引き当ててしまった!雄鶏さん。
早速砂の上に置いてみると、すっくと立つ姿がなんとも美しい。
フィギュアなので、もちろん本物の絵の精密さとは比べ物にならないが、それでも雰囲気は十分伝わってくる。
私は、絵には全く詳しくない。いくつかの若冲の作品は日本史の資料集などにのっていたことは覚えている。今回、他にどんな絵を描いているのだろうか、と少し調べてみると、「ああ、これも」と改めて若冲作と気づく作品がいくつかあった。どれもこれも、引き込まれる。細かなところまでひたすら描き込むことを繰り返すことは、禅宗都の絵師として、教えに身を投じるようなところがあったのだろう。
絵をいくつか眺めているうちに、若冲がどんな人かということにも興味がわいてきた。
(「どんな人?」というところに興味が移るところは職業病だろうか)
そうすると、いくつかの概略的なプロフィールのほかに、分析心理学の視点から考察を加えた論文がヒットしたので、これまた面白い、とプリントアウトしてみた。これからじっくり読んでみたいところだ。さらに、引用文献からみつけた、辻惟雄『奇想の系譜』も図書館で予約してみた。
村上千鶴子「伊藤若冲という生き方-作品の分析と求道の考察 -『動植綵絵』を中心に、禅宗、分析心理学の視点から 」日本橋学館大学紀要 第 9 号(2010)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nihonbashi/9/0/9_KJ00006012459/_pdf/-char/ja
ボディコネクトの研修→おみやげ→雄鶏図→若冲→分析心理学…とこんな感じでつながっていくことがとても面白いし、こういう瞬間の自分はすごくワクワクしている。
これもまた、遊びに夢中になっている、ということなんだろうなと思った。