生命力不足
料理を作っているのを見るのが好き。それは職人が仕事をしているのを見るのと同じ感覚。
笠原シェフ、志麻さん、リュージさん、最近は舘様も。寮母さんやマネージャーさんが100人前作るのを見るのも楽しい。
そういうテレビを見ていても料理をするのは好きではない。そもそも食べることにあまり興味がない。
プロが作っているところやたくさん食べる人を見るのが好き。ギャル曽根さんや日村さんを見てると幸せ。
私は好き嫌いが多く食が細い方なので、テレビを見ていても食べたいと思うことがない。
あのちゃんがロケでご飯を食べていると拍手してしまう。
私が料理をするといつもぼんやりとした味になる。
夫曰く、味がシマらない。
だろうな、と思う。香味野菜や香辛料が苦手なのでほとんど入れないから。焼きそばは焼きそばソースのみで味付けをする。野菜炒めは塩コショウのみ。サンドイッチは具を挟むだけ。豚汁は味噌のみ。鰹のタタキは醤油のみ。
もちろん夫には生姜、ニンニク、ネギ、茗荷、バジルペースト、粒マスタード、ワサビ、柚子胡椒、七味、オールスパイスなどなど多種多様の香辛料を取り揃えている。テーブルであれこれアレンジしては「一口食べる?」「いらない。」を毎度毎度繰り返す。
夫が出張でいない日は昼2時頃まで何も食べない。何か食べなきゃ、と冷凍ごはんをチンして納豆と、永谷園のあさげ、後は柿をひとつ食べるくらいだ。夜には食パンにハムとチーズを1枚ずつのせて、クノールのコーンスープをのむ。
外食もする。近くのはま寿司、ココス、はなまるうどん、蕎麦屋。パンセというパン屋とコージーコーナーもよく行く。それぞれに注文するメニューもほぼ決まっている。
食に興味ないのに何故他人が食べているのを見るのは好きなんだろう。
そういえば「ヤギと大悟」のポポちゃんがかぼちゃを食べたり固い草を食べたりしてるのを見るのも好き。
ちゃんと生きてる感じがする。生命力。
これから自分は何をやりたいのか、という事をずっと考えていた。いくら考えてもあまりやりたいことがなく、行きたいところも会いたい人もなかった。興味を持てるものが無いことがショックだった。
今は何だか気力がない。
長男は自立しているし、次男にはお嫁さん一家がついてるし、両親は姉を頼りにしているし。
私は夫がいないといろんなことがままならないけど、夫は私がいなくても何の不都合もない。
このまま死んだら私はかなり幸せなのではないかしら、と考えている。後悔も心残りもない。
それでも毎朝ちゃんと目覚める。
まだ何かやることがあるのかなぁ。
今はちょっと生命力が不足してるから「せっかくグルメ」とかで補ってるのかもしれない。
まぁ、そんな時期もあるよね。